『燃えろ!新日本プロレス』vol.32の主役は天龍!

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 12月20日(木)発売の『燃えろ!新日本プロレス』vol.32のDVDは新日本vsWAR対抗戦特集。①木村健悟&越中詩郎&青柳政司vs天龍源一郎&石川敬士&北原光騎の反選手会同盟vsWAR(92年11・23両国)②長州力vs天龍源一郎(93年1・4東京ドーム)③橋本真也vs冬木弘道(93年3・23東京体育館)④馳浩vs天龍源一郎(93年9・23横浜アリーナ)⑤アントニオ猪木vs天龍源一郎(94年1・4東京ドーム)の5試合が収録されており、マガジン編の解説は私が担当させてもらった。
 新日本とWARの対抗戦は、すでにSWS解散が決まって新団体旗揚げを目前にした6月初旬、週刊ゴング第418号で番記者の私がインタビューした際に「最後に…“長州、俺は引退試合をお前とやるから、お前じゃなきゃダメだから、それまで辞めるなよ!”…これ、書いといてよ」と天龍がぶち上げたのが発端だった。これを新日本担当記者だった金沢克彦君が直に長州に伝えると「俺個人の闘いには天龍個人も入っている。交流戦云々じゃなく、個人対個人でやりたい」と返答。一気に開戦の気運が高まったのだ。そして天龍に「長州が出るまでもないって!」と噛みついたのが反選手会同盟の越中。かくして新日本とWARの対抗戦は、反選手会同盟vsWARからスタートする。①は、遂に天龍WAR軍が新日本マットに初登場した試合。試合後に天龍、アントニオ猪木、長州の3人が並び立つ歴史的場面が生まれる。
 ②の長州と天龍の遭遇は90年2・10東京ドームの長州&ジョージ高野vs天龍&タイガーマスク(三沢光晴)以来、一騎打ちとしては全日本の86年9・3大阪城ホール以来、実に6年4ヵ月ぶりとなった試合だ。感情が先走ったギクシャク、ゴツゴツした闘いは2人ならではのものである。
 ③の橋本vs冬木のチョイスはなかなかマニア向け。この当時の橋本は前年12月の右膝の手術から復帰したばかりで“打倒!天龍”で巻き返しを狙っていた時期。対する冬木も前年秋の敗血症から復帰したばかりで、受けのスタイルから攻めのスタイルに転換しようとしていた時期だった。2人の意地が見て取れる喧嘩試合だ。
 ④の天龍&馳のチョイスも心憎い。越中、長州、橋本、蝶野らをシングルで撃破した天龍に、G1準優勝の馳がテクニックで挑んでいく。天龍もジャイアント・スイング返しのパッケージ・ホールドや新開発のWARスペシャルを使うなど、他の対抗戦とは趣が違う一戦である。
 そして猪木vs天龍。これは92年7月のWAR旗揚げ戦後に「長州が尊敬する人…アントニオ猪木とも肌を合わせてみたい」と語った天龍の夢が実現したもの。猪木は「KOか、ギブアップの格闘技戦ルール」を主張、天龍は「プロレスこそ格闘技の集大成だと言ったのは猪木さんのはず」とプロレス・ルールを主張して平行線に。12・21京王プラザの調印式で猪木は「格闘技ルールじゃないとサインできない」と保留、天龍は坂口社長に一任し、試合当日14時からの調印式では猪木は立ったままサインして退出。天龍もサッとサインして立会人の坂口社長が取り残されるという悶着があった上での大一番だ。この試合で天龍は“馬場&猪木を唯一ピンフォールした日本人レスラー”になる。
 12月29日の後楽園ホールで復帰する天龍の20年前のファイトを見てほしい。そこには今現在と変わらない必死に生きる姿がある。

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