マイバッハ谷口の本当の始まり

 昨日は後楽園ホールで森嶋猛vsマイバッハ谷口の注目のGHC戦。反則裁定、リングアウトなしのノールールマッチとなったが、何も規制がない自由な試合というのは難しい。たとえば反則は5秒以内という規制があるからこそ、レフェリーのブラインドを衝いたり、5カウント以内により大きなダメージを与えようとレスラーが知恵を絞らせるから面白いのだ。「何でもやっていいですよ」と言われたら、逆に何を観客に提供するか悩んでしまうのが本当のところだろう。
 ハッキリ言って新・暴走王となったマイバッハ谷口にとってはハードルの高い試合だった。実はこれまでの暴走はタイトルマッチまでの前振りで、本番ではオーソドックスな試合をするかもという予想もあった。実際、序盤は森嶋の巨体をレスリング仕込みの技術で寝かせてマウントを取ったりしたが、客席からは「悪いことをしろ!」の声。また、悪いことをやったところで規制がないから暴走したことにはならない。観客をハッとさせるには、観客の想像の上を行くことをしなければならないのである。
 こうした難しいシチュエーションの中で、マイバッハは精一杯やった。少なくとも谷口周平の過去からは脱却できたと思う。ベルトを獲れれば、とりあえず「結果良ければ、すべて良し!」になっていただろうが、そうはいかなかった。KENTAは「自分を貫き通して結果を出した者が正義」と言っていたが、昨日の時点でマイバッハは正義ではなかった。では、どうする!? 昨日の観客の反応を見る限り、ファンは反則をやるマイバッハを面白がっているが、これまで通りに暴走しているだけではイロモノで終わってしまう。“人のいい谷口周平”を卒業したマイバッハ谷口はこの先、どういうレスラー像を創っていくか。ここからが本当の始まりである。

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