WNCプレ旗揚げ戦

『SMASH.FINAL』から43日。昨日、TAJIRIの新たなステージとなるレスリング・ニュー・クラシック(WNC)が新宿FACEでプレ旗揚げ戦を開催した。試合を観て感じたことを書き連ねたいと思う。
 まずは土肥孝司、黒潮二郎、ジョシュ・オブライエン…SMASHの末期にデビューした3人の新人は、実に良くなっていた。大原とシングルで対戦した外道の圧倒的な存在感と巧さには改めて感服だ。
 そしてセミの女子タッグマッチ。ハードな当たりにほとんど心が折れてしまった真琴に華名が駄目出ししたところ、何と真琴が「華名さんはズルイです。オイシイところだけ持っていって…」「大嫌いです」「正直、イタイ人だなと思ってました」などとナマの感情を爆発させるハプニング勃発。激怒した華名はさらに真琴をボコボコに。ここで割って入ったのはWNC所属選手ではないフリーの美央だ。華名をなだめ、真琴にも噛み砕いて反省を促し…意外な場面で器量の大きさを見せてくれた。上昇中の美央人気がさらにアップするのは間違いなしか!? それはさておき…男子は何があっても、ギリギリの線でプロレスの範疇を越えないが、女子の場合は感情が勝ってしまう場合があったりする。観る者にとってはそこが無責任に面白いとも言える。ただし、リングで起こったことはリングで落とし前をつけるのがプロというもの。その意味では今後の華名と真琴の絡みは楽しみだ。また、こうしたやりとりを冷ややかな目で見ていた朱里も気になる。バックステージで「SMASHでは本来の姿を出せなかった」とコメントした朱里の“本来の姿”にも注目したい。
 メインのTAJIRIvsAKIRAは詰将棋のような好勝負。TAJIRIがムササビ・プレスを封じるべく執拗な腹部の攻撃に出れば、AKIRAは足狙いの攻撃という展開に。そのなかでTAJIRIはフルネルソンからクルスフィックスというバリエーションを見せたり、今はあまり使い手がいないマイティ井上流のコークスクリューシザースを繰り出したりと、クラシックな技を披露。腹部攻めのボディシザースは、普通とは逆の入り方で「ジョー・ステッカーのボディシザースはこんな形だったのかな?」と、こちらの想像力を膨らませてくれるものだった。
 TAJIRIがムササビを両膝を立てて剣山状態で迎撃し、そのままフォールに入った時には大歓声。それは、それまでの腹部攻撃に説得力があったからだ。しかし、AKIRAが最後の最後に勝負をかけたムササビには両膝を立てることができなかった。AKIRAの足攻撃のダメージが大きかったのである。TAJIRIの腹部攻撃よりもAKIRAの足攻撃が勝り、その結果、AKIRAがデーブ・フィンレーとの対戦の権利をモノにした。深い試合だった。
 WNCはSMASHで中断してしまった理想を実現する場。どう進化していくのか、興味は尽きない。

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