東京ドームで感じたこと

 1・4東京ドームは新日本1団体ではなく、今や日本のプロレス界全体が世間に示すプロレスのステータスと言っていい。あの広い空間は昔からプロレス向きではないと言われた。スタンド席からはグラウンドの細かい攻防は見えないし、選手の息づかいや汗、肉体がぶつかる音が伝わりにくい。でも、やっぱり東京ドームは欠かせないビッグショーである。だから私はドーム大会では必ずスタンドの記者席から観るようにしている。関係者サロンのモニターで観た方が細かい部分はわかるが、それでは家でテレビを観ているのと一緒。やっぱりスタンド席からどう見えるかが重要だと思うのだ。
 第1試合でIWGPジュニア・タッグ、第2試合でルチャを持ってきたのは手堅いマッチメーク。やはり動きが大きく、立体的なファイトの方が大会場では観客に伝わりやすい。割りを食ってしまったのは第3試合のオカダ・カズチカvsYOSHI-HASHI。ジュニア戦士のような空中技はないし、かといって体が凄く大きいわけでもない。加えて空白があるから2人の存在がファンに浸透しておらず、何をやっても普通に見えてしまう。結果、客席はウンともスンとも言わない状態に。若い2人にとっては辛かっただろうが、これが厳しい現実である。
 総じて感じたのは、各選手がドーム仕様の闘い方を身に付けていることだ。船木誠勝にしても普段はグラウンドでのサブミッションが多いところをキック中心の試合運びに変えていたし、誰もがわかりやすいファイトをしていた。以前、カブキさんが東京ドームの試合について「技は大きく。そして遠くの客からもわかりやすいようにゆっくりと。それから表現も大きく」と言っていたが、小さい会場だったら単調、あるいはオーバーアクションに見えるぐらいの試合がドームではちょうどいい。その意味では最もドーム映えしたのは真壁刀義と高山善廣の一騎打ち。大きな技、単純な攻防はビジョンを観なくてもスタンド席からわかりやすかった。ジャイアント・バーナードのあの大きさもやはりレスラーとしての財産である。それから武藤敬司の人気、存在感には改めて驚かされた。
 メインの棚橋vs鈴木は…棚橋が「鈴木はドーム映えしない」と言っていたが、ちゃんと映えるのが鈴木という男。さりげなくドーム映えする要素を取り入れていたし、ビジョンに惹き込む術を持っている。結果、新日本の40周年イヤーのオープニングにふさわしいメインになった。鈴木が否定しようとも今と過去のイデオロギー闘争だったと思う。そして勝ったのは…レスリング・エンターテインメントを追求する今現在の新日本プロレスを背負う棚橋だった。

「東京ドームで感じたこと」への2件のフィードバック

  1. 棚橋選手のV11…素晴らしい記録です..
    これで来月の地元の試合はチャンプとして凱旋かぁ..
    楽しみです!!

  2.  私もドームで興業を見たことがありますが、初めはやはりドームアリーナと思いますがドーム後方となると臨場感はありますがやはり見るのはつらいのでスタンドで見るのが一番見やすいですね。。
     どのレスラーが言ったかは忘れましたが(外人レスラーだったような)プロレス会場は5千人規模の会場が一番良いと言ってたコメントがありましたがそういう意味では小さいころから見ていた札幌中島スポーツセンターは最高でした。
     

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