今を生きる覚悟

 今日は昼過ぎからスカパーのスタジオでサムライTVの対談番組『Versus』の収録、その後に私用を済ませてさっき帰宅したばかり。『Versus』については明日、書くとして…今日は、昨日の午後3時から行われた天龍プロジェクトの記者会見について。
 今年最後の天龍プロジェクト興行は12月14日の新宿FACE。前回の9・29新宿FACEは左膝の負傷で欠場した天龍が復活する。天龍のカードはセミファイナルの天龍&豊田真奈美vs初代タイガーマスク&堀田祐美子のミックストマッチに決定した。
 昨日の記者会見はファン・イベントに先がけての公開会見の形式を取っていたからファンも質問が出来る。「両国(8月15日)で膝を負傷しましたけど、回復具合はどうなんですか?」という質問が飛んだ。それに対して天龍は素直に答えた。
「あの時からさらに悪くなって、今は両国の時ぐらいになっています。ベンチプレスも上がるし、この膝だけが動かない。休んだからといって膝が元に戻るわけではないし、それだったら試合に出ようと。開き直っているわけではないですけど、今のありのままの自分を見てもらえばいいと思っています」
 録音していたわけではないから正確ではないが、こういう主旨の返答をした。これは凄い言葉である。実際、天龍本人にしてみれば「この膝さえ動けば、あれも出来るし、これも出来るのに…」という歯痒い気持ちがあるはずだが、それを呑み込んで“今現在”をお客さんに提供しようとしている。そういえば、私は天龍プロジェクトの8・25大会のテレビ解説で、左膝が動かなくなって集中攻撃を浴びる天龍に対して「頑張れ!」という角度ではなく「出来ないなら、やられる姿をお客さんに見せるしかありません」という感じの突き放したコメントをした記憶があるが、天龍は今、その覚悟を持ってリングに上がっているのだと思う。
 プロレスはリング上で、自分の体で生きざまを表現してお客さんに見せる仕事。今の天龍は過去の自分に拍手をもらうのではなく“出来ない自分が何を出来るか”を見せて、お客さんの判断を仰ごうというのだ。もしかしたら醜態をさらしてしまうかもしれないリスクも承知の上。「ぶざまな姿は見せないでくれ」と言う人もいるだろうが、あくまでも今を生きようとしているのである。
 左膝を怪我してから、天龍は我々マスコミに対して憂鬱そうな顔や苛立ちを一度も見せたことがない。泰然自若としていて、常に前向きな話をしている。それも凄いことだと思う。
過去でもなく、先の未来でもなく、今現在の自分を見つめ、今現在を生きる天龍にぜひ注目してほしい。そこには3度目の成人式を迎えた男のブレることのない生きざまがあるのだ。

「今を生きる覚悟」への2件のフィードバック

  1. 僕自信プロレスファンになった頃天龍同盟が結成され、天龍選手のファンですが、ここ数年の天龍選手には疑問というか複雑な心境です。鶴田選手と戦っていた頃、タッグマッチで鶴田選手が待機している時にぼ~と突っ立ってるなと張り手を食らわしたりしていたのを知っているファンからすれば、余計なパフォーマンスやミックストマッチ等して欲しくないというのが正直な思いです。

  2. もう小佐野さんの文章を読むだけで泣きそうです。
    両国以来見かけるあの膝(=というかそこからくる全身への影響)や歩き方はきちんとじっくり対処しないと・・・。
    でも、私などが書くのは生意気でおこがましいのですが、
    例えばミラノさんの足fumi堂などの施術が合ってくれないかな?なんて思ってしまいます。
    今を生きるなら尚更、いろんな治療にも
    チャレンジ、試して頂きたいです。

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