KUSHIDAの成長を見た!

 昨日は台風14号が首都圏を直撃するのではないかという大雨の中でSMASHの新宿FACE大会へ。いきなり結論を書いてしまうとマイク・モンドvsKUSHIDAを観られただけで行った価値があった。
 この日のメインは王者モンドにKUSHIDAが挑戦したOVW選手権。OVWはかつてのWWEのファーム団体だが、今はWWEと契約はなく、ハッキリ言ってしまえばアメリカのインディー団体のひとつ。王者モンドは以前、WWEのRAWブランドで5人組のスピリット・スクワッドというユニットのマイキーとして活躍し、ケニーとのコンビで世界タッグ王者になっているが、小物感は否めないレスラーだった。前回のスターバックvsAKIRA同様に他の団体だったらメインには成り得ないカードである。こうしたカードがメインとして成立するのはSMASHが独自の世界観と価値観を確立しているということだ。
 前回のスターバックvsAKIRAも好試合だったが、今回のモンドvsKUSHIDAもプロレスの魅力がいっぱい詰まった試合になった。お互いに相手をドミネイトするために餌を撒く。初対決だからお互いに知らない部分が多いわけだが、相手の戦術に臨機応変に対応する。もちろん時代が違うから出てくる技は違うが、古き良き時代のアメリカン・プロレスのような味わいがあったのだ。それは試合のテンポにも理由があったかもしれない。今のようにハイスピードでもなければ、かといってスローでもなく、きっちりした攻防のスピードが心地よかったのかもしれない。
 そして次の展開が読めない虚々実々の駆け引きと攻防。「これで決まるだろう!」というシーンが何度もあり、そのたびに客席から歓声が上がった。KUSHIDAに飛び交う声援が、いかに観客が試合に惹き込まれているかを証明していた。最後はモンドが凄い角度のテキサス・クローバー・ホールドで防衛。客席から落胆の声が漏れたが、好試合に大きな拍手が送られ、モンドにも称賛の拍手が起こった。敗れたKUSHIDAは悔しさを露にする一方で「感動しました」とポツリ。それはモンドも一緒だったと思う。初来日でメインを取り、観客をこれだけ沸かせたのだからレスラー冥利に尽きるはず。ベルトを誇示するモンドの目が潤んでいるように見えた。
 11・22JCBホールを目前にしてKUSHIDAをメインのタイトルマッチに起用するというTAJIRIの選択は正解だった。負けたとはいえ、KUSHIDAは自信をつけただろうし、自分自身のためだけでなくSMASHという団体を考えるようになったからだ。
「興行のメインをシングルのタイトルマッチで自分が締めなければならないというのはプレッシャーでした」とは試合後のKUSHIDAの言葉。リング上での締めのマイクでも「俺が目指すのは…」と言った後に「いや、俺たちが目指すのは世界だ!」と言い直した。夢のベルトへの挑戦、タイトルマッチでメインを取る…この2つはKUSHIDAを大きく成長させたと思う。
 さあ、次はいよいよ11・22JCBホールだ!

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