後楽園を掌に乗せた丸藤

 昨日の後楽園ホールにおける丸藤正道vsプリンス・デヴィットのIWGPジュニア・ヘビー級戦は好試合だった。この一言に尽きる。
 共に身体能力に優れているから華麗な技はお手の物だが、それ以上に唸らされたのはスピードの緩急の付け方、ロープワーク、技の組み立てでの競い合い。お互いに「これでどうだ?」と言わんばかりに予想できないような動き、技の応用をするのだ。リストを取られた後の返しという基本的な攻防でも、それぞれに工夫を凝らして「さあ、どうだ!?」と相手、観客に見せつけるのである。身体能力+発想力の勝負と言ってもいいだろう。
 接戦の中でも丸藤は会場の空気を読んでいた。全日本の世界ジュニアを獲った時もそうだったが、丸藤の場合はどこの団体に上がっても歓迎される。先の『スーパーJカップ』もそうだったし、昨日も当初は丸藤とデヴィットに声援が半々、下手をすれば丸藤への声援が多かったようにさえ思えた。そんな中、丸藤は敢えて場外戦に出たり、ちょっと意地の悪い戦法で新日本のファンを挑発。試合後の勝利者インタビューでは、丸藤が「ちょっと喋らせろ!」と言うぐらいの野次が飛んだ。これは丸藤にとっては“してやったり”だったはず。やはり丸藤は対抗戦ムードに持っていきたかったのだろう。さらに金本らの新日本ジュニア勢が突っかかっていったのも丸藤の思い描いていた通りの図に違いない。この日の後楽園は観客も、新日本もうまく丸藤の掌に乗せられたと言っていいのではないか。
「ノア・ファンの皆さん、今日は盛大な声援をありがとうございます。そして新日本プロレスのファンの皆さん、今度はもうちょっとブーイングしてください。一言言わせてもらうと…ノアのジュニアは最強です!」と、さらにファンを煽った丸藤は、挑戦を迫った金本を「劣化版KENTA」とバッサリ。金本戦を「オヤジ狩り」と表現した。
 さらに「今日、誰も来なかったら吉橋選手とやろうと思っていたよ。目指せ、吉橋!片っ端から倒して吉橋選手に辿り着きます」という発言も。これには吉橋だって黙っていられないだろう。
 上目線で喧嘩を売ってきた丸藤に新日本ジュニア勢と新日本ファンはどう出る? 対抗戦はこれからが本番だ。

「後楽園を掌に乗せた丸藤」への3件のフィードバック

  1. 丸藤選手の自身が凄いですねぇ…
    新日も負けずに獲り返す様に頑張ってもらいたい..が、今の丸藤選手に勝てる選手が果たして…

  2. 個人的に引っ掛かったのは、デヴィットにクロスアーム式のサーフボード(?)で捕らえられた丸藤が、腕を「脱ぐ」様にして切り返したムーブです。
    小川良成がよく見せる動きなので「やってくれるかな~」と期待していただけに、ちょっとニヤリとさせられました。
    あと、セミファイナルまで小佐野さんを発見できませんでした(笑)

  3. 僕は新日本ファンですけど新日本の完敗でしたね。ノアとの対抗戦して思うのはノアの選手のほうが動き、技術、技の説得力が上だと思った

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