新生ハッスル、多難のスタート

 ハッスルの仕切り直しとして注目された昨日の両国国技館における『ハッスル・ジハード2009』は厳しい客入りだった。参戦したレスラーを見ればグレート・ムタ、高山善廣、長州力、天龍源一郎、川田利明、マグナムTOKYO、越中詩郎、TAJIRI、ウルティモ・ドラゴン…とビッグネームがズラリ。それでも客入りが悪いということは、今は豪華なメンバーや豪華なカードを並べただけではファンは振り向かないということ。これまでファイティング・オペラの名前通りにストーリーでファンを開拓してきたハッスルだが、今回の展開はかなり急造でファンには届かなかった。やはりプロレスはそこに至るまでのドラマ、プロセスが重要なのだ。
 メインとなったのはハッスル連合軍vsRIKI軍団の勝ち抜き戦。その中で全日本時代以来となる川田vs高山や長州vsマグナムが実現したことを考えると、今回の客入りは実に残念。いっそのこと勝ち抜き戦ではなく、シングル5vs5として先にカードを決めて発表し、それに向かってのドラマを作ってほしかった。
 純粋に試合として私の印象に残っているのは、まず第1試合のウルティモ・ドラゴン&KGvs大原はじめ&スペル・クレイジー。KGと大原は、ハッスルが苦しくなってから頑張りが目立っている選手。昨日も男女を超えたハードヒットな攻防でオープニングをしっかりと暖めた。この2人のひたむきなプロレスへの取り組みは好感が持てる。そしてウルティモの会場を盛り上げるテクニックには改めて感心させられた。ちなみにウルティモとマグナムが同じ大会に出場したのは、過去の経緯を考えると、ちょっとした事件である。
 そして長州vsマグナム。わずか2分4秒でレフェリー・ストップになってしまったが、ハッスルという舞台、RIKI軍という設定の中でも長州は普段と同じ集中力、テンションで長州力を貫いた。短い試合に不満を持った人がいるかもしれないが、結果的にこれで大会がピリッと締まったと感じている。
 さて、ハッスルはあくまでも攻めの姿勢で12月25日に両国で『ハッスル・マニア2009』を開催することを発表。昨日の流れではムタ、キングRIKI、マグナムの3WAYマッチが濃厚だが、昨日の時点では新たなハッスルの世界観を打ち出すまでには至らなかったのが現実。新生ハッスルの本当の勝負は12・25までの2ヵ月間で何を発信できるかだ。

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