春の祭典開幕!

 昨日の東京はプロレス・デー。午後12時からDDTの後楽園ホール、午後5時から新日本の両国国技館、午後6時半からは全日本の後楽園ホール。頑張って3大会をハシゴした人もいるのではないか。
 私は全日本・後楽園の『チャンピオン・カーニバル』開幕戦のGAORA中継の解説があったので、やむなく新日本・両国はパス。田上&平柳の師弟コンビ、石森が出場するDDTには行きたかったが、解説の仕事に専念するためにこれもパス。実際、私の選択は正解だった。『チャンピオン・カーニバル』がどれも熱戦で、珍しく喉が枯れてしまうほどだったからだ。
 今年の春の祭典はハッキリ言ってメンバーは地味め。昨年は棚橋の参戦が注目されたが、今年はレギュラー・メンバーでの戦いになっていて、目新しい存在は新・三冠王者の高山だけ。だが、普段から鎬を削っているメンバーによる戦いだけあって中身は非常に充実している。
 昨日行われた公式戦は浜vsゾディアック、西村vs真田、カズvsドーリング、ケアvs鈴木みのる、小島vs諏訪魔、武藤vs高山の6試合。
 浜vsゾディアックは、3・14両国でスタミナ不足&足腰の弱さを露呈した浜がどこまでやれるか注目だったが、絵に描いたような完璧なリョウタハマー(ジャックハマー)で大金星、真田は西村に敗れてしまったものの、「何が何でも勝ちたい!」という気迫を全面に出していて好感が持てた。
 後楽園ホールが爆発したのはカズvsドーリング。ジュニアvsスーパーヘビーのウェイトを度外視した組み合わせはプロレスの面白さを表現するには打ってつけの試合だが、巧者カズはそれを見事に体現。ドーリングのパワーに圧倒されながらも裏をかく戦術を駆使して最後はパワープラント! 2・6後楽園の丸藤戦に続いて大カズ・コールになった。
 上位3試合は得点争いを抜きにしても大勝負。ケアvsみのるはGURENTAIの同門対決だが、歴史を紐解けば06年大会の準決勝と同じカード。この時はケアが勝ち、勢いに乗ったケアは優勝決定戦で諏訪魔を破って初優勝。さらに同年7・3大田区で小島を破って三冠王者にもなった。ケアにとって、みのるはブレイクのきっかけになった相手なのだ。そして、そのケアから同年9・3札幌で三冠を奪ったのがみのるだった。みのるにとってもケアは全日本で確固たる地位を築くきっかけとなった相手なのだ。
 さて、昨日の試合だが、同門対決のムードは微塵もない。みのるはいつもの“性格の悪いみのる”だったし、ケアにしても妥協なし。最後はケアが滞空時間の長い垂直落下式のTKO34thの2連発で勝利したが、タッグを組んでいるだけに深い読み合いがある濃い試合だった。
 小島vs諏訪魔も因縁のカード。06年1月に諏訪魔がヴードゥー・マーダーズ入りしたのは「正規軍にいたら、いつまで経っても小島の上に行けない」というものだったし、同年のカーニバル準決勝では諏訪魔がリングアウト勝ちして小島の優勝戦進出を阻止した。また、諏訪魔がブードゥーを離れて正規軍に戻るきっかけになったのも小島がブードゥーに加入してエース格になったことだった。
 この公式戦は“ぶっ壊しファイト”を自らのスタイルとして確立しようとしている諏訪魔がスタートからスタミナ配分、組み立て、駆け引きなど一切なしに攻めまくった。諏訪魔のナチュラル・パワーに小島は防戦一方になり、自分の流れを作れない。最後こそ小島のラリアットが諏訪魔を粉砕したが、諏訪魔の“オレ流”が今回の春の祭典でどこまで通用するか見ものだ。
 メインは武藤vs高山のシングル初対決。この2人は2月シリーズ中にタッグで3回、新日本vsUインター時代もタッグで2回対決しているだけだ。先の3・14両国で高山がムタから三冠王座を奪取した試合は除外していいだろう。この注目の初対決は武藤が心理戦で高山を攻略した。開幕前に腰を痛めて、不安材料を抱えたまま臨んだ武藤だったが、場外での前後からのシャイニング・ウィザードでペースを掴んで、あとは徹底した足殺し。最後は96年10・9東京ドームでの髙田延彦戦を再現するかのように足4の字固めでレフェリー・ストップ勝ちした。当時、Uインターの若手の有望株として武藤vs髙田戦を見ていた高山としては、一番嫌な負け方だったはずだ。天才児・武藤は開幕戦で三冠王者・高山に精神的なダメージを与えたというわけだ。これが今後の公式戦にどう影響するか…。
 という具合に今年も熱い春の祭典。なお、昨日の開幕戦は今日23時30分~27時にGAORAで放映されるので、ぜひ、ご覧下さい!

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