大日本に新スター誕生の予感

 不思議なもので、ある団体に1回行きそびれると、その後もスケジュールが重なったりして、その団体になかなか行けなくなってしまうケースが多い。最近ではドラゴンゲート、DDT、大日本だ。
 そんな中、昨日は今年初めての大日本。デスマッチ王者はシャドウWXから宮本裕向に変わっていて、何だか浦島太郎の気分だった。
 久々の大日本・後楽園は客入りが寂しかったが、それを吹っ飛ばしてくれたのがメインの宮本&佐々木貴vs竹田誠志&木高イサミの最侠タッグリーグ公式戦。竹田&イサミの提案でロープ2面に蛍光灯、対角線の2コーナーにそれぞれ有刺鉄線ボード、蛍光灯ボードを設置したデスマッチによる激突だ。
 この試合には宮本とイサミのドラマがある。2人はかつてヤンキー二丁拳銃なるコンビで大日本のデスマッチに参入した間柄。だが、07年5月にイサミは頸椎椎間板ヘルニアによって引退の危機にさらされた。医師は引退を勧告したが、イサミは「まだ、やり足りないことがある」と復帰を決意、それに対して宮本は「待っている」とエールを送った。その後、宮本は佐々木貴とのデスマッチで一気にステップアップ、昨年5月にイサミが復帰を果たした頃には、宮本は大日本のトップの一員になっていて完全に差がついていた。そして、今では宮本はチャンピオンである。そんな経緯があるから、ファンのイサミに対する声援は熱っぽかった。そしてイサミはそれに応えた。血ダルマになりながら、かつての盟友・宮本にどこまでも食い下がったのである。
 そしてSTYLE-Eの竹田の頑張りだ。総合格闘技で実績を上げる一方でプロレス、大日本のデスマッチへの憧れが強い異色の男だが、その地力がデスマッチで見事に活かされている。デスマッチというとアイテムの使い方等、プロレス頭が大きなウェイトを占めるが、竹田にはそれにプラスして総合で鍛え上げた技術&体力がある。“ここ一番!”で踏ん張れる地力を持っているのだ。最後、宮本をジャーマン・スープレックスで仕留めるという大仕事をやってのけたが、あれだけ流血しながら、勝負どころでのスパートは目を見張るものがあったし、お手本のような完璧なジャーマンだった。結果、後楽園ホールは大歓声に包まれた。
「STYLE-Eも大日本プロレスも大好きだけど、デスマッチを愛してます!」と叫んだ竹田。
 かつて佐々木貴が、宮本裕向が一気にブレイクしたように、今年は竹田が来そうな気がする。

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