『BAPESTA!』に感じた可能性とは

“第2の後楽園ホール”として期待されたJCBホール。4月6日にゼロワンMAXがプロレスとして初進出したが、高い会場使用料、3000人を超すキャパシティ、コンサートにはいいもののプロレスには不向きと思われる3階層バルコニーという構造によって以後は使用する団体はなかった。
 だが、昨日の全日本プロレスとA BATHING APEとのコラボ・イベント『BAPESTA! PROWRESTLING2008』は新たな可能性を感じさせるものだった。お洒落な空間とプロレス+APEがうまくマッチしたのである。
 試合は全日本を中心に新日本から蝶野、中西、ライガー、金本、邪道&外道、みちのくプロレスからサスケ、人生、大阪プロレスからタイガースマスク、くいしんぼう仮面、えべっさん、DDTから高木三四郎、K-DOJOからTAKAみちのく、その他に鈴木みのる&NOSAWA論外&MAZADAのGURENTAI、曙、ウルティモ・ドラゴン、菊タロー(テリヤキボーイ)らが参加するというお祭り的なもの。何となく楽しそうな雰囲気に3200人(超満員札止め)の観客が集まった。この中にはプロレスファンだけではなく、APEのファンも含まれていたはずだ。
 全日本プロレスの社長でもある武藤はやはり敏感。試合後にこんなコメントを出している。
「今日の試合は社長ばっかり(武藤&人生&ウルティモvs蝶野&TAKA&髙木)で気を遣ったよなあ。向こうもこっちも社長ばかりなんだから(苦笑)。意外と難しかったよ。空間もプロレスファンだけじゃなくて純粋なAPEのファンもいたと思うし、そういった人たちのハートをどこまで突っつけたのかは見えてないなあ。TPOが難しかったよ。ただ、次やったら、もっといい興行ができる自信と手応えは感じたよ。点だから難しい。点から線にもっていくのがプロレスの原点だから恒例のイベントになってほしいね。恒例化すれば、みんなプロの塊だからもっといいプロレスを表現できるはずだよ」
 武藤は可能性を感じると同時に、普段は絡まない選手たちとの試合でクォリティーの高い作品を創り上げる難しさを感じたのだろう。
 さらに武藤は「会場を押さえるのって大変だから、今から予約しておいた方がいいですよ。周りを巻き込むのが我々、レスラーの使命でもあるから、段々と奥さんをリングに近づけるのも手かな」と、女優の牧瀬里穂と入籍したばかりのプロデューサーのNIGO氏に積極アピール。
 今、プロレス業界に必要なのは去っていたファンを呼び戻すことと、新しいファンの獲得。そのためには本物のレスラーによるクォリティーの高い試合を提供すると同時に、プロレスに触れる機会のない人たちにどうやってプロレスを見てもらうかということが大事。その意味ではこうした他ジャンルとのコラボにもひとつのヒントがあるように思う。

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