諏訪魔の課題

 23日にJCBホールでA BATHING APEとのコラボ・イベント『BAPESTA! PROWRESTLING2008』があるものの、昨日の後楽園ホールが純粋な08年度全日本プロレスの最終興行。恒例の『ファン感謝デー』が開催された。
 1年を明るく楽しく締め括ろうという同大会の目玉は武藤&神奈月のF-1タッグ防衛戦。今回の挑戦者は“女の中の男”神取忍と“男の中の女”前田健のコンビ。前田健のあややは確かに一見の価値あり! あややと同じキーで歌えるのだから凄い。そして“カミングアウト”したことによってすべてが解放されたのか、男色ディーノも真っ青の独特のオーラがあった(苦笑)。
 まあこれは年末のアトラクションとして…私が注目したのはメインの諏訪魔vs近藤修司だ。今年1月にVMを離脱し、4月にチャンピオン・カーニバル優勝&三冠王座を獲得、その後、多くの苦しみと戦いながら成長した諏訪魔。10月にVMを離脱、11・3両国で丸藤に敗れて世界ジュニア王座奪取はならなかったものの、その試合が08年度ベストバウトに選ばれた近藤。そしてタッグを組んで最強タッグ準優勝を果たしたこの2人が年度最終試合のメインで激突したのである。
 果たして、最後の心技体の真っ向勝負は見応えがあった。あの諏訪魔の体を吹っ飛ばす近藤のキングコング・ラリアットはジュニアの枠を超えたものだったし、フィニッシュの諏訪魔のラストライドも完璧だった。だが、敢えて書くと序盤から中盤は盛り上がりに欠けていたのが残念だった。
 当然、両雄共に08年を締め括る試合にしなければという想いが強かっただろう。そうなると、立ち上がりはジックリした展開になる。序盤から中盤を優勢に進めたのは諏訪魔だったが、その攻めに緩急がなく、単調に見えたのだ。スピードや攻め方に変化がないと観ている方は飽きてくる。どんな戦法でも観客を飽きさせないのがプロの戦いであり、ここに諏訪魔の課題があると改めて感じた。
 今、天才と呼ばれる武藤敬司や丸藤正道は地味な展開の中でも独特のリズムを持っている。そして要所で緩急をつけるから観客を飽きさせない。今の諏訪魔はナチュラルな強さと体力だけで戦っているが、そういう自分なりのリズムを持ってほしいのだ。
 考えてみれば、諏訪魔はやっとキャリア4年。普通に考えたら新人である。だが、今年1年の彼のファイト、プロレスに取り組む姿勢を見てきて、やはり全日本プロレスを、日本マット界を背負って立つ大器だと確信を持った。だからこその苦言だと捉えてもらいたい。私は09年の諏訪魔に大きな期待を抱いている。

「諏訪魔の課題」への1件のフィードバック

  1. 初めてコメントさせていただきます。確かに諏訪魔選手のキャリア考えたら凄いですね!ただそれ以上に近藤修司選手はもっと評価されていいですよね!そして彼もドラゴンゲート出身の選手の一人!ドラゲーが何故、今勢いがあるかもう一度業界全体で考え直してみる必要はないのでしょうか?

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