複雑な想い…

 昨日の両国で第1弾が開催された『プロレス・エキスポ』。もっぱら話題になっているのは内容よりも観客動員数である。
 正直、こんなに客が入っていない両国を見たことがなかった。両国駅に着いて国技館に向かう道で「あれっ、今日じゃなかったのかな?」と思ってしまったほどの人気のなさ。いざ会場に入ってみたら本当に客がいないのだ。主催者発表はないので実際の数はわからないが、最終的にも千人には満たなかっただろう。
 これは笑っていられる状況ではない。皮肉ることもできない大問題なのだ。この不入りによって「やっぱりプロレスは下火だ」というイメージがまたまた強まるだろうし、出資してくれた人たちが「もう、プロレスはこりごりだ」と思ってしまったら救い難い。かつてプロレス界はメガネスーパーという大スポンサーを失った。それによってプロレスに出資してくれる企業家が何年も現れなくなってしまった。今回のプロレス・エキスポがその二の舞になってしまったら…。
 プロレス・エキスポの趣旨は世界6地域・13ヵ国から未知の強豪を集めて開催するというスケールの大きなもの。日本人vs外国人にこだわったあたりも出資した人たちが昔ながらの純なプロレスファンであることがわかる。だが、現実は甘くなかった。まず、プロレス・エキスポというからには、それこそ各国のチャンピオンが集結しなければいけないわけだが、それは不可能。恐らくファンには逆に胡散臭いものと映ったのではないか。
 また、あまりにもパブリシティがなかった。ファンは当日までの期待感でチケットを買うものだが、その期待を膨らませる材料がまったく提供されていなかった。ただでさえプロレスを扱ってくれる媒体が少なくなっているのだから、この部分に知恵を絞って、せめて東スポ、週プロでは多くのスペースを割いてくれるような話題を提供するべきだった。この要素に関しては出資してもらった側の完全なる努力不足だと思う。
 救いは少ないながらもお客さんたちが盛り上がって楽しんでいたことと、選手たちが気落ちすることなく元気にファイトしていたこと。レベルの差はあっても試合は様々な毛色の選手が出てきたから普通に楽しめた。惜しかったのはメインの蝶野&ノートンvs高山&フライでトーンダウンしてしまったことだ。
 今日も昼の部、夜の部と2大会があるが、果たしてどうなるか? 私は差し迫った原稿を抱えているのと、夜は日本武道館のノアに行くので残念ながら目撃できないが、会場に足を運んだ人たちが楽しめて、出資した関係者が「これからもプロレスを応援していこう!」と思える材料が生まれる大会になることを祈っている。

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