ベルギーのカレル・イスタス

 Gスピリッツにおける私の立場は純粋なライター。だから企画を提案したりはするものの、自分の書いた記事以外は読者と同じ立場で読むことになる。
 で、昨日発売された第8号の記事の中で唸らされたのが那嵯涼介氏の『カール・ゴッチとキャッチ・アズ・キャッチ・キャン 前編』。ゴッチのヨーロッパ時代…つまりベルギー出身ののカレル・イスタスの足跡をたどったもので、ゴッチがなぜレスリングと出会ったのか、どうやってキャッチ・アズ・キャッチ・キャンと遭遇したのか、実際にどんな活躍をしたのかが克明に記されている。アマチュア時代に出場した1948年のロンドン・オリンピックのパンフレット、今まで見たことがなかった若き日の写真、イギリス時代のパンフレットなどの貴重な資料にも目を奪われた。“神様”カール・ゴッチではなく、“求道者”カレル・イスタスが浮き彫りになっている。
 そして同じく那嵯氏の『ウィガンにあった黒い小屋――“蛇の穴”ビリー・ライレー・ジムの実像――』。こちらも貴重な資料が満載だし、ここまでビリー・ライレー・ジム、キャッチについて詳細に書かれた記事を読んだことはない。これを読むと1940年代~60年代のイギリス・マットをタイムスリップして観たくなる。
 改めてプロレスは奥が深いと思ったし、掘り下げる材料はいくらでもあると感じた。リアルタイムの試合を体感しつつ、その一方では歴史の中に埋没している過去を見つめて、まだまだ学ぶことはいっぱいある。だからこの仕事はやめられない!
 

「ベルギーのカレル・イスタス」への1件のフィードバック

  1. 小佐野様
    はじめまして、ご活躍はいつも拝見させて頂いております。
    こちらで拙稿を取り上げて頂き、ありがとうございます。
    物凄く幸せな気持ちです。
    私は月刊ゴングの真ん中の色付ページで歴史を学んだ世代です。少年時代はゴングに記事を書けるような、そういった職業に就きたいと願っておりましたが、様々な事情でそれは叶いませんでした。
    それが30年の歳月を経て、今回こういう最高の形で夢を実現させる事ができました。人生の絶頂と言っても言い過ぎではありません。
    現在プロレス媒体で、力道山以前の古い歴史を扱う事はなくなりましたが、拙稿がきっかけになり古い時代にも興味を持ってくれる若い世代の方がひとりでも増え、少しでも誌紙面にまた歴史に関するページが掲載されるようになればこの上ない幸せです。
    今後、編集部でお会いできる日を楽しみにしております。
    ありがとうございました。
     那嵯涼介

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