夏の注目は中嶋勝彦

 礼儀正しくて素直、いつも明るく、笑顔が似合う青年。そんなイメージが強かった中嶋勝彦がノアに参戦するようになってから変わってきた。いい意味でプロの嫌らしさ、自我が感じられる。
 全日本を主戦場にしていた時には正規軍との共闘だったが、ノアでは外敵の立場。「俺は健介オフィスの看板を背負って戦っているんだ」という反骨精神が全面に出てきたのだ。
 7月16日の第16回SEMでは起田&健斗を率いてKENTA、青木、伊藤と6人タッグで激突。結果は20分時間切れだったが、起田&健斗のキャリアが5ヵ月ということを考えれば大健闘である。そして試合後、KENTAと睨み合いになり、何と勝彦はゴツンとヘッドバットをかました。
「俺は爽やかな奴が嫌いなんですよ」と言うKENTAがバックステージで勝彦に殴りかかる一幕もあったものの、何を仕掛けられても勝彦はケロリ。
「何だが“爽やかぶりやがって。これがお前の本性だろう”とか言って殴りかかってきましたけど、自分でも秋山さん、三沢さんと戦って、これまでの自分とは違う部分が出てきているなって思いますね。それって、大きなチャンスじゃないかなって」と勝彦。
「KENTAの顔を見るとムカつく?」と聞いたら「ムカつきますね。だいたい蹴りの応酬になるのがムカつきますよ。もっと差をつけて蹴り倒したいですね!」という答えが返ってきた。
 2日後の武道館では小橋&高山と組んで三沢、丸藤、杉浦と激突し、主役の座を奪ってみせた。いや、この試合だけでなく、この日の武道館大会の主役が勝彦だったと言っていい。
 次期ツアーで行われる『ジュニア・ヘビー級タッグ・リーグ戦』では「僕はインディーの人間なんで、インディーの選手と組んで出たいですね」と言っていたDDTの飯伏幸太とのコンビで出場することが決まった。これは勝彦の希望で、健介オフィスからDDTに打診して決まったものだという。
「飯伏選手とは戦ったことも組んだこともないけど、前から気になっていたので、会社から高木(三四郎)さんに頼んでもらいました。対ノア、打倒ノアの気持ちは一緒だと思います。僕たちがノアに新しいジュニアの風を起こしますよ!」
 もう、勝彦は健介の息子ではない。中嶋勝彦という独り立ちした逞しいプロレスラーなのだ。この夏、勝彦はさらにデッカクなる!

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