1日中DDT

 昨日のゴールデンウィーク最終日はDDTデー。後楽園ホールで昼はDDTの純興行、夜は『マッスル・ハウス6』が開催された。
 どちらの興行にも新日本が参加。昼は獣神サンダー・ライガーが参戦してMIKAMIとタッグを組んで飯伏&柿本と対戦。MIKAMIは子供の頃にライガーのサイン会に行ったことがあるという。注目のライガーと飯伏の絡みは、飯伏が掌打をかわして引っこ抜くようなジャーマン、さらに三角飛びケブラーダを敢行するなど、見応え十分。飯伏との攻防はエンジョイしている風のライガーだったが、柿本にはシビア。掌打で吹っ飛ばし、投げっ放しパワーボム、ダイビング・ボディプレス、ラダーの上から雪崩式ブレーンバスターと畳みかけてジュニアのレジェンドの威厳を見せつける。最後は、その柿本がMIKAMIをスクールボーイに丸め込んだ。面白かったのは、ライガーが試合後のDDT勢のマイクのやりとりで吹いてしまったことだ。
「基本、リングの上では笑っちゃいけないって若い頃に教わっているのに、思わず吹いちゃったね(苦笑)。飯伏も柿本もいい選手でしたよ。ドラゴンゲートに出た時にも思ったけど、若い人間が元気いい団体は強いよ。若い力が元気ないと、その団体は潰れる。もっともっと上がりたいし、若い人間とガンガンやりたい。アントーニオ本多が好きなんだよね。あのマイクもファイトも。俺、結構(テレビで)観てるんだよ(笑)」
 と、ライガー。ライガーのことだから、単発の参戦に終わらせずに、これを何らかの線につなげることを考えそうだ。
 この昼興行のサプライズはメインの5WAYによるKO-D無差別級選手権の終盤にゴージャス松野コミッショナーの要請を受けて和田京平レフェリーが登場したこと。DDTはひとつの興行に新日本と全日本の人間を同時に上げたのである。
 夜の『マッスル・ハウス6』は例によって微妙なところを突いていた。今回のモチーフになったのはお笑い番組の『爆笑レッドカーペット』で、“プロレスも時流に合わせて試合時間を1分にして、より多くの選手を短時間に見せた方がいいのではないか”という考えのもとに次々に選手が登場、5人抜きを達成するまで1分1本勝負を延々と続けるというもの。登場する選手は、どインディー、学生プロレス、草プロレス、女子プロからはサソリとバラエティーに富んでいた。そこにはプロと学生が普通に試合をするという場面ももちろん生まれた。さらには西口プロレスも登場してマッスル軍と対抗戦に。プロレス・ファンが笑えるか、楽しめるか、その逆に嫌悪感を持つか、ドン引きするか…そのギリギリのラインを突くのがマッスルの世界。はっきり言って、リスクも大きいイベントだ。
 こちらのサプライズはラストの蝶野正洋の登場。憤怒の表情で登場した蝶野は「オイ、お前ら! リングの上でふざけたことしてんじゃねぇ! 代表者上がれ、コラ!」。ビビりながらリングに上がったマッスル坂井に「こんなことマジにやってんのか、本気でやってんのか、コラ! 本気を見せてみろ、俺に。張ってみろ、オラ!」
 ビビりながらも蝶野に張り手を見舞う坂井。次の瞬間、お返しの強烈な張り手が手術をしたばかりの坂井の左頬に命中! 蝶野の「辞めろ、この団体!」の一喝に坂井は「辞めます!」と即答。さらに蝶野は「オイ、クソ! ここで宣言したことを忘れるなよ!」と言い放つや、坂井の背中に何やらスプレーで描いてレッドカーペットを下がった。
 ちょっとした静寂、その後、ざわめきに包まれた後楽園ホール。オチはここから。抜かなければいけなかった坂井の親知らずが蝶野の張り手で抜け、背中の文字はnMo(ノー虫歯オーダー=虫歯のない秩序)。しかも蝶野が登場して去るまでの時間が、選手たちが延々と試合をしていた時間と同じ1分。つまり、蝶野は試合をせずに1分でこの大会一番のインパクトを残したというわけだ。となると、蝶野の怒りは仕込まれたもの? このリアルだったのか、計算された演出だったのかの曖昧さがマッスルなのだ。
 私的には楽しめるものだし、今、敢えてどうのこうの言う気はないが、丸1日観ていて、DDTもマッスルも分岐点に来ていることを感じた。今の段階ではメジャー団体の人間が出てくることがサプライズになっているが、それが“まさかのあり得ないこと”でなくなった時にどういう方向に進むのか。逆に言えば、それだけDDTの存在はプロレス業界内で大きくなっているということでもある。
 
 

「1日中DDT」への1件のフィードバック

  1. プロレス好きで有名な?w
    いしかわじゅん氏のHPでも
    今回のマッスルのレポートが載ってました。
    http://ishikawajun.com/index.html
    氏が、おっしゃるところの
    “でも、そのぐずぐず感も含めてマッスルかな。”
    が、全てを表わしてるような感じでしょうか。www
    でも正直、自分は まだ見たい気持ちは無いです。www

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