ガチ☆ボーイ

 昨日の「入場テーマ曲について」は好評だったようだ。何だかギスギスしてしまいがちな時事ネタより、こういう楽しめる話を今後、織り交ぜていこうと思います。
 で、入場テーマ曲については、また別の機会に取り上げるとして、今日は映画の話を。学生プロレスを舞台にした『ガチ☆ボーイ』を観てきたので、そのことを話題にしたいと思う。
 あらすじを大まかに書くと…主人公のマリリン仮面こと五十嵐良一(佐藤隆太)は高次脳機能障害によって、事故以前の記憶はあるが、事故以後の記憶は1日限り。つまり一晩寝ると記憶がリセットしてしまう。当然、学生プロレスの段取りも覚えられずに試合はガチンコになってしまうが、そのガチンコがウケて人気者になる。だがキャプテンのレッドタイフーンこと奥寺千尋(向井理)は「ウチのサークルのプロレスは安全第一でやっている」と、ガチンコを認めずに、五十嵐の病気を知って退部を迫る…などの様々なことがあったりする。でも五十嵐にとっては記憶は消えても、体に残っている痛みやアザが生きている証しなのだ。そしてクライマックス…マリリン仮面とレッドタイフーンは学園祭でタッグを組んで学生プロレス界のナンバー1タッグチームのシーラカンズ1号(金村琢己=瀬川亮)&2号(安藤銀次郎=みちのくプロレスのフジタ“Jr”ハヤト)と激突するというもの。
 私はメンズ・テイオーがテリー・ファ○クとして活躍していた頃の学生プロレスを観ていたので、当時を思い出して懐かしいような気分にもなったし、五十嵐を演じる佐藤隆太らがCGやスタント抜きにプロレスに取り組んでいることに感じるものがあった。ファイト・シーンは痛みが伝わってきて迫力十分なのだ。佐藤隆太はもちろん、シーラカンズ1号=根村琢己を演じる瀬川亮は高校時代にラグビーで神奈川県代表になったというだけあって、体つきもファイトも本物のレスラーのようで感心。
 記憶がなくても体が覚えている…それは日々の練習で習得したものが、試合中に意識が飛んでしまっても無意識に飛び出して、最後まで戦う実際のプロレスラーと同じ。この映画は、プロレスに興味がない人が「本当のプロレスも観てみようかな?」と思えるんじゃないかと思う。作品にも出演者にもプロレスへの真摯な姿勢とリスペクトが感じられて心地好かった。

好きな入場テーマ曲は…

 昨日の『アメトーク』(テレビ朝日系=23時15分~24時10分)で、プロレス特集の未放映映像として流されたテーマ曲イントロクイズは短い時間だったが楽しめた。出題されたのは武藤敬司の『ファイナルカウントダウン』、前田日明の『キャプチュード』、ブルーザー・ブロディの『移民の歌』、ボブ・バックランドの『バックランド・ストレート』、マスクド・スーパースターの『ザ・フライ』。そして曲と共に当時の映像が流されたが、若き日の武藤、前田はもちろんのこと、ガイジンがカッコイイのだ。当時は地味だと思っていたマスクド・スーパースターも、こうやって改めて見ると大物感タップリ。心はファン時代の70年代にタイムスリップしてしまった。
 思えば70年代後半は入場テーマ曲のブームだった。77年にマスカラスの入場テーマとしてジグソーの『スカイハイ』が使われてからプロレス入場テーマ曲が注目され、当初はオリジナル曲ではなく、既成の曲が使われたから、プロデューサーの選曲センスが問われたわけだ。
 私が好きだったのはボブ・バックランドのテーマ。と言っても、昨日の『アメトーク』で流された『バックランド・ストレート』ではなくて、それ以前に使われていた『レオンカバロのパリアッチ』という曲。この曲はレオンカバロの歌劇『道化師』の中のアリア、『衣装をつけろ』をアレンジしたもので、演奏はジャズ・トランペットの帝王メイナード・ファーガスンと彼が率いるオーケストラ。若きWWF王者バックランドの躍動感と勇壮な旋律が本当にマッチしていた。
 当時、出始めだったSONYのウォークマン(今の物と比べると、かなりデカイ!)でプロレス・テーマ曲をよく聞いていたなあ…。これって27~28年前の話です。

シニカルな田口は対抗戦向き!

 過熱する新日本とゼロワンMAXの対抗戦で異彩を放ちながら存在感を示しているのが田口隆祐。ちょっと新日本カラーとは違う“ファンキー・ウェポン”が喧嘩腰の対抗戦にマッチするのかなと思いきや、これがハマッた。硬軟自在の幅の広いファイト・スタイルの中できっちりと闘志を表現できるし、あのダンスはゼロワンMAXのファンの神経を逆撫でするのだ。
 昨日のサムライTV『S-ARENA』はそんな田口がゲストに来てくれた。選手をおおまかに分けると一直線に吠えるタイプとシニカルなタイプに分かれるが、田口は後者のタイプ。自分のコスチュームやダンスについても「セクシーなのは棚橋さんで、僕はキモイだけなんで。変態系ですよ。まあ、目指しているのがそれなんですけど…」と含み笑いで語る。その「フフッ」という感じに味があるのだ。ウーン、試合にも味があるのがこれでわかった。
去年のIWGPジュニア王者時代にはタイガーマスク、稔、金本、先のNJC1回戦ではライガーを下し、ヘビーとジュニアの階級を越えたレスラーを目指す田口にとって、4・6JCBホールにおける佐藤耕平との対抗戦は大きなカギとなる。ここでヘビー級で武闘派の耕平を突破できれば、新たな道を大きくアピールできるのだ。
「耕平選手のキックですか? 思いですけど…まあ、受けて受けて、受け流します。フフッ…」という言葉は自信に満ちていた。
 その後も4・13後楽園ホールでは新日本に入門した時にはすでにゼロワンに移籍していた高岩との一騎打ち、4・29桑名では後藤洋央紀との一騎打ちがある。田口と後藤はほぼ同期。“ほぼ”と言うのは、田口が02年3月に入門したのに対し、後藤は01年4月に入門したものの肩の怪我で一度離れて02年11月に入団テストに再挑戦して改めて入り直しているからだ。田口は02年11月にデビューし、03年7月6日の後藤のデビュー戦の相手を務めている。メキシコ修業後、ヘビー級転向を打ち出した後藤と、今の体のままで階級越えをしようという田口の激突は見もの。これも未来の新日本のメインカードのひとつである。
追記:ある時期から、このダイアリーに寄せられるコメントを事前確認の上で掲載するようにしたのは、1日に200通近く来るスパム対策が一番大きいのですが、それ以外にも、好ましくないと思われるコメントを不本意ながらもカットしなければ、サイトを楽しく保てないという想いもありました。好ましくないコメントとは明らかに悪意があるものだったり、ある特定の選手や団体のファンを挑発するものであったり…といったものです。
 で、今回、残念ながら掲載を見送り、削除させてもらったコメントがありました。それは昨日の“中邑スタイル”に寄せられたもので、コメントを送ってくれた方は今の新日本の熱気と中邑VS棚橋を絶賛していました。それはいいと思いましたが、“その逆にノアは…”という論調になっていたのが引っ掛かりました。そこに他意はないかもしれませんが、私の判断ではノアのファンを刺激するものでした。それは私への質問でしたが、その場合、新日本には関係なく、ノアについて書いたときに質問してもらえれば、何も問題なかったと思います。
 質問自体は「最近のノアはマッチメーク、流れの作り方が下手な感じがするが、どう思うか?」というものでした。それにはお答えします。
 私自身は新日本とノアをまったく性格の違う団体として見ています。1・4東京ドームの時、私は新日本のドームまでのTNAとの対抗戦の流れの作り方等を批判しましたが、それは新日本という団体が猪木の時代から、そうしたドラマ性を大事にしていた団体だからです。だからドームから数ヵ月立った今現在の新日本のわかりやすい流れの打ち出し方は好きです。
 一方のノアですが、言葉のプロレス、流れのプロレスを拒絶し、一話完結、リング上のファイトのみで勝負するという四天王プロレスの流れを汲んでいると私は解釈しています。大方のノア・ファンはスキャンダル的な話題に嫌悪感を覚えると思います。だからノアについていはマッチメークやストーリーライン云々ではなく、試合内容のみで私は考えています。その点では最近のGHC戦は確かに内容的に苦しかったと私も感じています。以上です。