Gスピ情報第2弾=21年目のカミングアウト

 今日16日はGスピリッツ第6号の発売日。もう買ってくれたかな? えっ、まだ!? だったら、このダイアリーを読んでもらった上で、ぜひ本屋へ!
 ということで、昨日の鈴木みのるインタビューに続いて紹介するのは、モバイルGスピリッツで“意外な選手がカミングアウトします”と意味深に宣伝していた記事。
 その選手とはMEN’Sテイオー。今やMEN’Sクラブで酒池肉林状態のMEN’Sねえさんだけに“遂に!”って…そんなわけがない。今のキャラは置いといて…彼が東海大学時代に学生プロレスのチャンピオンだったことは知られているが、そのもっと深い部分をカミングアウトというか、今回、公にしたのだ。
 それは、彼が学プロ時代の87年暮れにジャイアント馬場から直接指導を受け、それがその後の学プロの基礎になっているという事実だ。その当時から私はプライベートでテリー・ファックを名乗るテイオーを知っていたし、週刊ゴングの全日本番として馬場さんに可愛がられていたから、馬場さんが学生たちに直接手解きをしたことは知っていた。だが、当時は学プロへの偏見、批判は大きく、記事として公にすることはできなかった。でも、今では学プロ出身のレスラーが増え、棚橋、真壁、HG、RGが堂々とカミングアウトした上で活躍する時代。このタイミングだったら公にしてもいいだろうと、大塚クン(テイオーの本名)と話をした上で、大々的に取り上げてみた。
 私が大塚クンと知り合ったのは彼が大学3年の時。当初、私も学プロにはいい印象を持っていなかった。だが、彼らのファイトを見たら、いかにプロレスが好きで、プロレスをリスペクトし、プロレスに真剣に取り組んでいるのかがわかった。大塚クンのリングネームからしてテリー・ファックだし、その他にも明日のジョー樋口、タイガー・プロペラ・シン、ボボ・ラブジルなんてしょうもないリングネームが多かったが、テリー・ファックVSラジカルスピリット加藤のUNヘビー級戦などは、大技に頼ることなく、きっちりとした試合の組み立ててお客さんを惹きつけ、最後は必殺技でズバッと決めるという下手なプロの試合より高レベルだった。そんな彼らの姿勢が馬場さんの心を動かしたのかもしれない。
 プロレスラーに憧れた子供時代、学プロを目指しての大学進学、当時の学プロはどんなものだったのか、馬場さんとの縁、プロ・デビュー後の偏見との戦い、初の新日本マットでシュートを覚悟したこと、学プロをやっていたからこそのプライドとプロレス哲学…などなど、今や試合巧者と呼ばれる41歳のプロレスラーの青春記として読んでいただけたら、かなり楽しめると思います。

Gスピ情報第1弾=鈴木みのるを直撃!

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昨日のサムライTV『S-ARENA』は、6月17日の40歳の誕生日に20周年記念興行『風になれ』を手掛ける鈴木みのるにスタジオ・ジャックされてしまった。
 スタジオに行くと“鈴木みのる緊急会見”の看板と金屏風。で、いつもの控室に行くと、狭いスペースに机とイス、テレビカメラ1台が固定されている。
「今日は、番組の冒頭で鈴木みのる選手がTV記者会見をやることになったので、その後に『S-ARENA』のスタートになります。いや、鈴木選手の持ち込み企画なんですよ。すみませんが前半は控室の臨時スタジオで収録して、後半の鈴木選手のゲストコーナーから三田さんと小佐野さんに普段のスタジオに入ってもらって…」とスタッフ。鈴木みのる、恐るべし! 見事に立場を逆転してくれた。
 とりあえず『風になれ』の宣伝をしておくと、メインは鈴木VS高山…03年9・21相模原でNWF王者だった高山に鈴木が挑戦して以来、約5年ぶりの一騎打ちとなる。さらにみのるはモーリス・スミスともエキジビションマッチも行なう。鈴木の20年のプロレス人生を振り返ると、キックの王者だったスミスはその前半期に大きな影響を与えた格闘家。89年11月29日のUWF東京ドーム初進出で異種格闘技戦で激突し、みのるは4RにKO負けして号泣した。ファン、マスコミの評価は高かったが、スミスに怖さを感じて途中で試合を投げていたみのるは、その評価が逆に悔しかったのだ。再戦が実現したのはUWFから藤原組を経てパンクラスを旗揚げした後の93年11月8日、神戸ワールド記念ホール。スミスに敗れてからキックの練習もしていたというみのるはキックルールで挑んで、今度は3RでKO負け。結局、みのるがスミスに勝ったのは、初対決から4年半後の94年5月31日の日本武道館。この時はキック・ルールとパンクラス・ルールをミックスさせた特別ルールとして行なわれ、みのるが3R0分36秒に腕ひしぎ十字固めで勝利した。今のみのるに言わせると「あれは…俺がやっと1回勝ったってだけのことなんですよ」。エキジビションとはいえ、あの対決が蘇るのはかつてのUWFファン、パンクラス・ファンにはたまらないはずだ。
 今日の本題はこれから。そう、明日16日(水)発売のGスピリッツ第6号情報第1弾だ。今回のテーマは『アントニオ猪木は本当に強かったのか?』。
 今のプロレス界、総合格闘技界の礎となったのはアントニオ猪木である。多くの人間は猪木のファイトに熱狂し、魅せられ、その中にはプロレスラーになった人もいるだろうし、あるいは格闘家になった人もいるだろう。プロレスラーになってから方向転換して格闘家を目指した者もいる。UWFの選手たちもその部類に入る。
 さて、プロレス最強神話が崩れた今、改めて振り返ると「アントニオ猪木って本当に強かったの?」という疑問にぶち当たる人も少なくないのではないか。以前、私は「Gスピリッツは“昔は良かった”という懐古趣味の本ではなく、今の時代の視点に立って掘り下げ、検証していくもの」というようなことを書いたが、素朴な疑問こそがGスピリッツの原動力だ。「凄い、凄いって言われるけど、本当に凄いの?」「あの時代は良かったとみんなが言うけど、こういう要素が人を惹きつけたんだ!」と常に疑問、好奇心、探究心を持って検証し、再確認するのがGスピリッツの姿勢である。
 今回の猪木特集では髙阪剛が伝説の猪木VSペールワン戦を分析し、実技も交えて徹底検証、日本プロレス→東京プロレス→日本プロレス復帰→新日本プロレスと常に猪木と行動を共にして「セメントに強い」と言われ続けてきた北沢幹之氏へのインタビュー、ビル・ロビンソンが語る猪木の実力などがあるが、私が担当したのは鈴木みのるへのインタビューだ。
 みのるは中学時代に猪木に憧れてプロレスラーを志し、高校でレスリングをやった後に新日本に入門。猪木の付き人を半年間務め、デビュー9ヵ月で猪木とシングルで戦っている男。猪木の教え、スパーリングでの強さ、猪木流プロレスのからくり…などなど、様々なことを聞いていたら、いつの間にか3時間が経過。新人の鈴木がスパーリングで何とか猪木をやっつけようと様々な策を練っていた話などはケッサクだ。話は力道山、ジャイアント馬場、今のプロレスとドンドン広がってしまった。実は、私が仕事でみのるにインタビューするのは今回が初めてなのだが、私はみのるとプロレスの話をするのが大好き。どんどん深く、広がっていくのである。
 今回のインタビューは主題こそアントニオ猪木だが、鈴木みのるの人間性とプロレス観が浮き彫りになっていると自負している。猪木に関するエピソードだけでなく、人間・鈴木みのる、プロレスラー・鈴木みのるを感じてもらえたら幸いだ。

ハッスルの微調整

 今の私の環境では地方に取材に行くのは難しいので、ハッスルを観る場合にはどうしても後楽園ホールのハッスルハウスが中心になってしまう。ハッスルハウスはナンバー・シリーズの前振り的な役割が多いからエンターテインメント色が強いが、昨日の代々木で久々に観たナンバー・シリーズの『ハッスル30』はプロレス色が強い大会だったと思う。
 東京愚連隊とKUSHIDA&チエのオープニングマッチは愚連隊がタッグのエキスパートとしてのスキルを存分に見せつけてくれた。2対2のタッグマッチなのに愚連隊の論外、MAZADA、TAKEMURAはレフェリーの目を盗んでキッチリとトリオのファイトをやるのだ。最後は論外がKUSHIDAのラナをパワーボムに切り返し、しかもロープに両足を乗せてのエビ固め。いやらしさ、巧さ、そして姑息な小物感を見事に表現していた。16日のハッスルハウスでは愚連隊とTAJIRI、KUSHIDA、チエの6人タッグが実現する。愚連隊とTAJIRIの職人対決は注目である。
 その他、セミのHGと鬼蜘蛛の試合もHGがプロレスラーとして試された試合。川田との一騎打ちを熱望するHGには川田指定の“鬼怒川三人衆”を全員撃破することが条件とされているが、相手が芸能人でもビッグネームのレスラーでもないだけに、HGの本当の力量が問われる。地味ながらも実はHGにとっては川田戦までの過程が正念場と言っていいだろう。
 メインでは椎間板ヘルニアの手術で欠場していた坂田が復帰。天龍と組んでサップ、川田と激突したが、これも“闘い”を全面に押し出した。天龍と川田のチョップ合戦、川田と坂田のサブミッションの攻防、そしてサップの坂田の腰への攻撃。結果、坂田は腰をやられて復帰戦黒星となったが、フィニッシュはレーザービターンなどの“ファンタジー技”ではなく、腰へのエルボー、フェンスを使っての背骨折り、最後はアルゼンチン・バックブリーカー(ビースト・バックブリーカー)というシビアなもの。サップは天龍にもド迫力のタックル、ネックハンギングを見舞うなど、ハッスル登場以来、一番よかったと思う。
 ハッスルらしいテイストはボノちゃんのパートナーのよしえちゃんが吉江豊だったことと、RGと鈴木みのるの一騎打ち。右膝をガチガチにテーピングしてきて、最初はRGに攻め込まれてみせるというのは鈴木みのるが一捻りしたアイデア。ハッスルのリングでもこうして遊び心を発揮できるみのるは、それだけ自分に自信があるということだ。最後はきっちりとみのるワールドに持っていった。
 今の動きは上半期の柱となる5・24有明コロシアムでの『ハッスルエイド2008』に向けてのものだが、ハッスルは時代の空気を読みながら常に微調整しているように感じられる。プロレス色が強まっているのもその証拠。どんなタレントをリングに上げても、どんなに突飛なストーリーラインを展開しても、最終的にはリング上のファイトに魅力がなければ飽きられてしまう。最終的にはプロレスありきなのだ。ファンタジーの世界を作り上げたハッスルがリング上をどう変化させていくのか楽しみだ。

小島聡の欠場に思う

 小島聡が16日に右肘を手術。しばらく欠場することになった。“しばらく”というのは、手術をしてみなければ、見通しが立たないという意味である。正式な病名は変形性肘関節症、及び尺骨神経麻痺を併発、肘関節遊離体(関節ネズミ)が発生していて、早急に除去しなければいけないという。また神経断裂の疑いもあって、その修復手術もやなければいけなくなりそうだ。
 小島が右腕に痺れを感じるようになったのは1年以上も前のこと。フィニッシュが右腕でのラリアットだから、どんなに故障していようが酷使するしかない。あるいはヒール転向は右肘の状態を考えてのスタイル・チェンジを模索していたのかもしれない。
 今年3・1両国で健介の三冠王座に挑戦する前の記者会見では「この太い右腕を見ろ! 今、俺は右の袖だけ大きくした特注のシャツを着ているんだ」と大見得を切ったが、もうかなり悪い状態だった。食事の際に箸が使えずにスプーンを使っているという話を伝え聞いたのは三冠挑戦直後…3月12日開幕の『HOLD OUT TOUR 2008』直前のこと。この時点ですでにドクター・ストップがかかっていたはずだが、小島は右腕をバンテージでぐるぐる巻きにして、その上にサポーターを着けて出場、今回の『チャンピオン・カーニバル』にも名乗りを上げてきた。健介への挑戦が惨敗に終わっているだけに、今回の春の祭典で結果を出したいという一念だったのではないかと思う。
 私はTV解説で小島の右肘についてはあまり触れないようにしていた。本人が右肘の故障をひた隠しにしていたし、あくまでもVMのカラーを貫こうとしていからだ。だが、いざカーニバル本番になったら触れないわけにはいかなかった。「このバンテージは新しいコスチュームだ!」などとウソぶいても、もはや誤魔化せない。カーニバルでの小島はイス攻撃や急所打ちはあったものの、基本的には正攻法だったし、右腕の痛みを超えたファイトをやっていたことがファンの心を掴んだのだろう。
 ここ最近の不人気ぶりから一転して、徐々に声援が増えていったし、2日目のテレビのゲストだった田代さやかさんは最初「反則する小島選手は嫌いですね。武藤選手に勝ってもらいたいです」と言っていたのが、試合が進むにつれて小島ファンになっていた。最終日のゲスト、小阪由佳さんはプロレスを観るのは初めてだと言っていたが、最後の公式戦で棚橋に必死にラリアットを見舞っていく小島を観て泣いていた。優勝戦も感動的だったが、小阪さんは「私の中では小島選手と棚橋選手の試合…小島さんが最高でした」と言っていた。特にプロレスファンでない人の心も打つ…やはり小島は人を惹きつける何かを持っているのである。
 とりあえずは手術。それから復帰までどれだけの時間がかかるかはわからないが、その時間を大切にして、心も体も再生された小島聡として元気にリングに戻ってきてほしい。

ハワイアン犬

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『チャンピオン・カーニバル』5連戦のテレビ解説、そして『S-ARENA』と続いたので、昨日はちょっとプロレスを忘れて一休み。そこで現れたのが写真のハワイアン犬。レイは去年の『最強タッグ』で太陽ケアから貰ったものだ。
 以前、雨が降った時にビニールを被せて散歩に連れて行こうとしたら、どうも嫌だったらしく銅像のように固まって一歩も歩かなかったが、レイには抵抗がない様子。そしてこの恰好が好評で八百屋さん、肉屋さん、道行く人に「かわいいねえ」と声をかけられ、本人…じゃなかった本犬も得意気。とにかく人間が好きで、犬と遭遇しても知らんぷりなのに、犬好きそうな人がいると寄って行こうとするのだ。
 この豆柴は今年で3歳のニコ。ソウ君&リエコちゃんの愛犬なのだが、「みんなの犬ということで…」(リエコちゃん談)ということで、いろいろな家に遊びに行っている。昨日は我が家に遊びに来て、そのままお泊りとなった。
 ニコが好きなのはお昼寝・散歩・餌・ボール遊び。まさに本能のまま。散歩に行って、家に帰ってきたら、ひとしきりボールで遊び、お腹が減ったらおやつや餌を食べ、そしてグーグー。本当に羨ましい生活である。そんな呑気な姿を見て癒された1日だった。
 ニコ、おっちゃんは今日からまた頑張るよ!
 

諏訪魔の涙

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昨日はサムライTV『S-ARENA』にチャンピオン・カーニバル優勝を果たした諏訪魔と出演。この日は午後2時から一夜明け記者会見、4・29名古屋での三冠ヘビー級王座挑戦も正式決定したこともあって、テンションは上がりっぱなしという感じだった。
 諏訪魔は単にブードゥー・マーダーズからベビーフェイスに戻ったということではない。“全日本の未来”になるべく、VMでヒールというレスラーのひとつの要素の修業期間を終えて、いよいよトップを目指したというのが正解だろう。
 優勝戦、そして試合後のインタビューのVTR後にカメラがスタジオの諏訪魔の顔を捕らえたが、その目は潤んでいた。「いや、泣いてないっスよ」と言っていたが、プロレス入りからこれまでの様々なことが蘇ったのだと思う。アテネ・オリンピック出場の夢が叶わず、子供の頃に憧れていたプロレスラーという道を改めて選択して馳浩の仲介で04年4月に全日本プロレスに入門。常に武藤敬司の傍に置かれて、同年10月に馳の胸を借りてデビューした。05年にはデビュー1年足らずで健介、鈴木みのるにボコボコにされ、06年1月にはVMへ。そして今年に入って正規軍に復帰…濃密な3年半だった。
「もう、感謝という言葉しかないです」と言っていた諏訪魔。プロレス入りを口添えしてくれた馳から優勝トロフィを受け取ったのは感慨無量だっただろうし、武藤、VM…これまで支えてくれた人のことを思った時に涙になったようだ。
 同期と呼べる人間がいない中で、先輩相手に好き勝手にやれる環境だったVMは諏訪魔にプロレスの楽しさを教え、そのファイトや思考に幅を作るなど本当にプラスになったはず。諏訪魔は素直に「オジキ…TARU選手にも本当に感謝しています」と言っていた。
「プロレスって奥が深くて面白いですよね。どんなに考えても、さらに興味が湧いてくるっていう感じで、ホントにプロレスのことばっかり考えてますよ」と諏訪魔。技術、体力はもちろん“考える”というのはかなり大事なポイント。諏訪魔にはやはり様々な面でエースとしての資質がある。

MVPは棚橋弘至!

 今年の『チャンピオン・カーニバル』を制したのは諏訪魔! とにかく感じたのは全日本ファンの諏訪魔に対する期待感の大きさ。何か諏訪魔を後押しする得体のしれないエネルギーが湧き出ているのを感じた。そんな中で諏訪魔は健介、鈴木、西村、ドーリングのすべての公式戦で苦しみつつ、その中でも成長してきた。デビューから3年半でのこの結果は素晴らしいが、本当のスタートはここから。今夜、サムライTV『S-ARENA』で共演することになっているので、諏訪魔についてはそれも含めて明日、改めて書こうと思う。
 優勝は諏訪魔だが、今年の春の祭典のMVPは文句なく棚橋弘至だ。ナルシストぶり、チャラ男ぶりは全日本ファンの神経を逆撫でするのに十分。それを承知で弾けつつ、すべての試合できっちりと相手を引き出し、自分も光っていたのだから感心させられた。チャラけた雰囲気の裏側にある気持ちの強さ、試合の組み立ての巧さ、臨機応変さ…現在の新日本プロレスのトップとしての実力をきっちりと見せつけてくれた。優勝こそ逃したが、トータルにプロレスラーとして見た場合、諏訪魔より完全に上である。
 昨日の大会でもうひとり「おっ!」と思ったのは小島聡。棚橋と最終公式戦を行ない、試合開始当初は全日本ファンも棚橋に声援を送るという状態だったのが、壊れかけている右腕で懸命に戦う姿にいつしか声援が飛び、久々に「いっちゃうぞ、バカヤロー!」の大合唱。棚橋に敗れた後も惜しみない声援が送られていた。やっぱり小島はベビーフェイスが似合うとつくづく思った。これから小島がどんな道を選択するのか注目したい。
 最後に、今回の『チャンピオン・カーニバル』5連戦はGAORAで放映。スペシャル・ゲストとして日替わりでグラビア・アイドルが放送席についた。昨日の最終戦のゲストは小阪由佳さん。プロレスを観るのは初めてとのことだったが、バラエティー番組での天然キャラそのままに独特の感性で喋ってくれた。予備知識も何もなくても、その発言のひとつひとつが的を射ているからドキッとさせられることも。それはぜひ、テレビを観て確かめてほしい。
 GAORAの放映スケジュールは4・5大会再放送=4月11日(金)19:00~22:00、4・6大会再放送=4月12日(土)19:00~22:00。
 以後はレギュラー枠で放映。4・7大会PART1=4月12日(土)、4・7大会PART2=4月19日(土)、4・8大会PART1=5月3日(土)、4・8大会PART2=5月17日(土)、4・9大会PART1=5月24日(土)、4・9大会PART2=5月31日(土)のいずれも23:00~24:00になっています。

いよいよ最終日

 チャンピオン・カーニバルは今日、最終日を迎える。例によって星取りは混沌。Aブロックは現時点で武藤=5点、ケア=0点(公式戦終了)、小島=4点、川田=3点、棚橋=4点。残り公式戦は武藤VS川田、小島VS棚橋。優勝戦進出の望みがないのはケアだけという状況だ。武藤は、勝てば文句なく優勝戦進出、武藤が負けた場合には小島VS棚橋の勝者が優勝戦進出となる。川田が武藤に勝って、小島VS棚橋が時間切れの場合だと武藤、小島、川田、棚橋の4人が5点で並ぶという事態に。もし川田が武藤に勝ち、小島と棚橋が無得点試合(両者リングアウト、両者反則、無効試合)の場合には武藤と川田が5点同点首位になり、再戦によって優勝戦進出を争うことになる。
 Bブロックは現時点で健介=4点(公式戦終了)、諏訪魔=3点、西村=1点、ドーリング=4点、鈴木=4点。残り公式戦は諏訪魔VSドーリング、西村VS鈴木の2試合。健介の可能性は西村VS鈴木が西村の勝ちか無得点試合、諏訪魔VSドーリングが無得点試合になるしかない。それでもドーリング、鈴木と4点で並ぶという形だ。諏訪魔の可能性は勝てば5点…西村が鈴木に勝てば、ストレートで優勝戦へ。西村VS鈴木が時間切れの場合には鈴木と5点で並んで優勝戦進出決定戦となる。西村には優勝の可能性はなく、鈴木とドーリングは、どちらか勝った方がストレートに優勝戦へ。2人とも勝った場合には6点で並んで優勝戦進出決定戦。
 ということで、テレビ解説者としては頭の痛いところだが、そんな星勘定を抜きにして、この月&火の2日間で印象に残っているのは武藤、棚橋、諏訪魔、鈴木の4選手。月曜日の武藤VS棚橋の時間切れ引き分けは合わせ鏡のような戦いだった。共に知恵と閃きの30分といった感じで、時間の長さを感じなかった。棚橋は昨日も川田と時間切れになっているが、敵地・全日本で誰が相手でも自分のキャラクターを貫きつつ、中身のある試合をしている棚橋は新日本の今のトップレスラーであることを見事に証明している。あのチャラ男、ナルちゃんぶりで全日本のファンの神経を逆撫でしているものの、それでもブーイングが徐々に歓声に変わってきている。全日本のファンも棚橋のキャラの裏にあるプロレスラーとしての資質を認めざるを得ないといったところだろう。
 Bブロックでは初日にドーリングに不覚を取った鈴木みのるが月曜日には諏訪魔、昨日は健介相手に本領を発揮した。ファイトに遊びは一切なしの本気モード。試合は当然、ぎくしゃくしたものになったが、それが凄い緊迫感を生んだ。無我夢中でスリーパーを仕掛けて締め落とす鈴木には“鬼気迫る”という表現がピッタリなのだ。
 そんな怖い鈴木に怯まなかった諏訪間も大したもの。05年10・2代々木での初対決では明らかに気後れしていた諏訪魔が“尋常ではない鈴木”に一歩も退かずに喧嘩モードで対抗したのである。逆落としから締め落とされるという結末は2年半前と同じだが、内容ではきっちりと成長を見せつけた。昨日の西村戦でも、のらりくらりの戦法に苦しめられた上での勝利。この2連戦で得たものを今日のドーリング戦にぶつけてほしいと思う。
 さて、スペシャルゲストのグラビア・アイドルだが、月曜日は愛川ゆず季さん、昨日は原幹恵さんだった。この2人の印象的だったコメントは、
「プロレスの技って美しいんですね。やっぱり見せるということも大事ですよね」(愛川)
「西村選手は目の力が強いですね。厳しい目をしています」(原)
 今日のゲストの小阪由佳さんもプロレスを観て何を感じてくれるのか楽しみだ。プロレスに対してまったく白紙の人の感想はハッとさせられることが少ないないし、違う職種の人の視点というのは新鮮で勉強になる。

Gスピリッツ第6号の表紙&主な内容です!

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 モバイルGスピリッツで第6号の表紙と主な内容が発表されたので、私のホームページでも公開します。私が取材&執筆した記事については今後、折に触れて紹介していきたいと思います。以下が主な内容です。発売日は4月16日(水)です!
【アントニオ猪木の「リアル」と「リアリティー」】
アントニオ猪木は本当に強かったのか?昭和のプロレスファンなら誰しも感じたことのある“子供じみた疑問”を、多角的な角度から4人の証言を元に読み解く。
■高阪剛
“世界のTK”がペールワン戦を斬る
■鈴木みのる
力道山から受け継いだ完全実力主義
■ビル・ロビンソン
蛇の穴から見た日本人最強ランキング
■北沢幹之
ストロングスタイルの誕生と終焉
【独占告白】
G馬場と学生プロレスの知られざる関係
【特別企画】
レイ・ミステリオ秘蔵マスク大研究・前編
100年前のヒョードル×クートゥアー
考察――難易度Eの必殺技シューティングスタープレス
【クローズアップ】
藤波辰爾
金丸義信
百田光雄
リト・ロメロ
リングス・オランダ
【好評連載】
プロレス・スターウォーズG/グレート・ムタ編
長州力の人生相談
ザ・グレート・サスケ『愛のミステリーサークル』
【付録DVD】全日本プロレス大特集パート2(全118分)
小島聡VS諏訪魔(三冠ヘビー級選手権=06年6月10日=熊本・三井グリーンランド)
カズ・ハヤシVS中嶋勝彦(ジュニア・ヘビー級リーグ戦優勝戦=06年7月3日=東京・大田区体育館)
渕正信VS和田京平対談、他

グラビア・アイドルの感性

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 5日の土曜日に『チャンピオン・カーニバル』が開幕。9日の水曜日まで後楽園ホール5連戦だ。その模様はGAORAの中継で放映され(5日、6日はニアライブで当日放映)、去年と同じく私も解説5連戦となる。公式リーグ戦は鍵野威史アナと、その他の試合は市川勝也アナとのタッグですでに2大会を消化、今日が中日の3日目となる。
 昨日の水道橋周辺はプロレス一色。昼12時から後楽園ホールでDDTとドラゴンゲートのコラボによるDDG(ドラマチック・ドリーム・ゲート)。オープニングは中澤マイケルと松永のヌルヌル・ブラザースと戸澤&菊タロー(負傷欠場の大野の代打)のメタボリック・コネクションの激突、第2試合ではゴージャス松野VSストーカー市川のぐだぐだ対決、モッチーとディーノが頭をぶつけたことによって中身が入れ替わった一騎打ち(つまりモッチーがディーノのコスチューム&スタイルでファイトし、ディーノはモッチーのコスチューム&スタイルでファイトする=DDTのお家芸)などの笑いの要素たっぷりだったが、メインでは現トライアングルゲート王者の鷹木、ハルク、サイバーがKO-D無差別級王者HARASHIMA、飯伏、アントンの現在のDDT若手トップ3人を撃破するというシビアな試合。思い切り遊び、ピシッと締める絶妙なバランスはDDTとドラゴンゲートならではだ。
 この大会が終わるや、午後3時から至近距離のJCBホールでゼロワンMAX。軸となったのは新日本との対抗戦である。さすがに私は午後7時開始の『チャンピオン・カーニバル』解説に備えて、第2試合の佐藤耕平VS田口隆祐を見届けた時点で退散したが、あとで聞いたら実に4時間に及ぶ興行になったという。第1試合から盛り上がっていたし、選手たちは力が入ったのだろう。そういえば『S-ARENA』で「耕平選手のキックを受け止めて、受け流す」と宣言していた田口が、実際にはドラゴン・スクリュー、膝十字、足4の字などでねちっこく耕平のキックを封じ込めていたのが面白かった。田口は武藤や棚橋タイプのレスラーになっていきそうな気がする。
 さて、『チャンピオン・カーニバル』だ。このダイアリーを読んでいる人だったら、きっと得点経過を把握していると思うが、一応、2日間の星勘定を記しておくとAブロックは武藤=2戦2勝(ケア、小島)=4点、小島=2戦1勝(川田)1敗(武藤)=2点、ケア=2戦0勝2敗(武藤、棚橋)=0点、川田=1戦0勝1敗(小島)=0点、棚橋=1戦1勝(ケア)=2点。
 Bブロックは健介=2戦0勝2引き分け(西村、諏訪魔)=2点、諏訪魔=1戦0勝1引き分け(健介)=1点、西村=2戦0勝1敗(ジョー)1引き分け(健介)=1点、鈴木=1戦0勝1敗(ジョー)=0点、ジョー・ドーリング=2戦2勝(鈴木、西村)=4点。
 例によって先が読めない星の潰し合いになっているが、得点状況に関係なく充実していると思われるのがAブロックでは武藤と棚橋、Bブロックは…ジョーが走っているが、ここは諏訪魔という気がする。というよりも、この春の祭典で飛び抜けることができなければ、次のチャンスはかなり遠くなってしまうだろう。
 この春の祭典、テレビ的には昨年は日替わりでお笑いタレントがゲスト解説に来てくれたが、今年はグラビア・アイドルが日替わりで登場。5日は相澤仁美さん、6日は田代さやかさんがゲストだった。
 ふたりともプロレスの知識はほとんどない。ただ、テレビでは結構、選手と接点があった。相澤さんは北斗昌と番組共演を通じてメル友になったことで健介ファミリーの選手を知っていたし、武藤、川田ともテレビで共演したという。田代さんも健介とクイズ番組で対決したと言っていた。
 私が感心したのは彼女たちのタレントならではの物の感じ方だ。相澤さんは棚橋の試合を観ながら「棚橋さんは弱音を見せない人ですね。たとえ痛くても表情に出さずに、あくまでもカッコイイ姿を貫く。それって本当にカッコイイと思います」と言っていたし、田代さんも棚橋については「棚橋さんって技をかけるたびにカメラマンに向かってイイ絵になるようにポーズを作ってますよね」と感心していた。“見られる仕事”をしている彼女たちの視点はさりげなく鋭い。お客さんに四方から見られてしまう状況で戦うということにも感じるものがあったようだ。
 これを機会に彼女たちが少しでもプロレスに興味を持ってくれて、その面白さをタレント仲間に伝えてくれたら幸いだと思う。
 なお、掲載している写真は左から市川アナ、私、相澤仁美さんです。(提供=神谷繁美カメラマン)