注目はバボ

 坂田亘の欠場によってハッスルの現時点のメイン・ストーリーはボノの反抗期になっている。これが結構、面白い。ボノの独得の間合いによるマイク・パフォーマンスに味があるのだ。
 そのボノの相手をしているのがタイガー・ジェット・シン。シンは22年前に第54代横綱・輪島大士の相手を務めたが、今度は第64代横綱・曙の相手をしているのだから、まさにリビング・レジェンド! あの“狂虎”としてのテンションの高さには本当に頭が下がる。
 さて、今のハッスルで個人的に注目しているのはジャイアント・バボ(長尾浩志)。06年1月に新日本プロレスを辞めてハッスルに身を投じたが、この2年間を振り返ると鳴かず飛ばずの状態だ。196センチという長身に恵まれながら、それを活かしきれていないし、パフォーマンスも中途半端。どうやらバボをどん底に突き落としての再生ストーリーが始まりそうだ。昨日の天龍とのシングル戦でも天龍の当たりはキツかった。どうにもピリッとしないバボの攻めに対して天龍の顔面蹴りが2発入った。かつて嵐、荒谷、北原らに見舞った鈍い音の強烈なやつだ。チョップも1発は胸ではなく喉笛に入れた。そして試合後の「お前、最初から諦めてリングに上がってないか? そんな根性なし、誰とやったって勝てねぇよ! チエの方が上だよ!」との言葉。そこには天龍のナマの感情が入っていたと思う。
 バボは新日本入門から大型ファイターとして期待されていた。デビュー前はロス道場で修行もしたし、デビュー戦では高山善廣とのタッグという破格の扱いだった。膝の怪我で長期欠場を余儀なくされたものの、再デビューに漕ぎ着け、新日本を辞める前年の05年秋あたりには後藤洋央紀に勝ったりしていた。その年の10月に現場監督に復帰したばかりの長州力も期待していたのだ。今の後藤とバボはハッキリ言って月とスッポンの差がある。
 24日のさいたまではチエ戦が決まっているバボだが、これからどうやって這い上がっていくか? その過程に注目すると同時に、潜在能力が開花することを期待している。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です