サムライTV

 昨日はサムライTV『S-ARENA』の2008年初めての出演。この番組は、私にとって仕事でもあるし、勉強の場でもある。ダイジェストではあっても、普段は取材に行けない団体の試合を観ることもできるし、それまでは接点のなかったレスラーとも知り合いになれたりするのだ。
 思えばサムライTVには、週刊ゴング編集長時代は早刷りコーナーで出させてもらっていたし、フリーになってからは05年5月から『NEWS侍』→『S-ARENA』と番組が変わっても、月曜日に準レギュラー的な形で出演させてもらっている。
 何だかんだと2年8ヵ月が経つわけだが、ナマ番組は引っ張ったり、巻いたり…時間の尺を考えて喋らなければいけないから、常に緊張する。そこで心強いのがキャスターの三田佐代子さん。三田さんの進行に委ねていれば、ちゃんと時間通りに収まるのだから、さすがプロフェッショナルです。プロレスにたとえれば、NWA世界王者リック・フレアーの掌の中で試合をさせてもらっている挑戦者という感じか。
 というわけで、今年も三田さんの掌に乗っかりながら喋りの仕事にも頑張っていこう。皆さん、お手柔らかによろしく!

小橋建太の2008年がスタート

 1月6日、ディファ有明。2008年のノアは小橋建太によって幕を開けた。試合前、スーツ姿でリングに立った小橋は「今年は1試合でも多く出場して、プロレス道に邁進したいと思います」と挨拶。
 今、プロレスを“道”と考えているレスラーは何人いるだろうか? プロレスラーで在り続けること=生の証に行き着いた小橋ならではの言葉だったと思う。
 小橋は大晦日も元旦も道場にいた。ずっと道場にいた潮﨑とこんな会話を交わしていたという。大晦日、2007年の練習を終えた後のこと、
「小橋さん、今年も1年、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします」(潮﨑)
「ナニ言ってんだよ。明日も会うじゃないか。じゃあ、明日な」(小橋)
そして年が明けた元旦。
「小橋さん、昨年中はお世話になりました。今年もよろしくお願いします」(潮﨑)
「ナニ言ってんだよ。昨日、会ったばかりじゃないか」(小橋)
 小橋に年末年始はない。それは若手時代からそうだった。一度は書類選考で入門を蹴られている小橋は、入門後も「俺は望まれてプロレス界に入った人間じゃない」という意識が強かったから、とにかく練習するしかなかった。年越しで練習するのは当たり前のことだった。そういえば、平成元年の6月、小橋と菊地のハワイ特訓に同行した時のこと、馬場さんに「日向ぼっこでもしてろ」と言われた小橋は渋々(?)、デッキチェアに寝転がったが、私が写真を撮ろうとすると「小佐野さん、絶対に日光浴の写真は使わないでくださいね。遊んでいると思われるのは嫌なんですよ。僕は練習するためにハワイに来ているんだから」と釘を刺されたことがある。小橋とはそういう男なのだ。
 小橋の2008年戦い初めは1・11高知と1・13博多。高知では田上用に坂本竜馬チョップ、博多では秋山用に玄界灘落としを用意しているという。また検査も12・2武道館の翌日に行なっただけで、次の検査はこの2試合が終わった後。本人的には万全なようだ。
 ノアはダグ・ウイリアムスのブッキングによって6月21日にイギリス・コベントリーのスカイドームでノアというパッケージで大会を行なうことになった。05年にイギリス、ドイツに遠征経験がある小橋は、
「以前、行った時には凄く歓迎してくれたし、先のことは何とも言えないけど、楽しみにしているよ。イギリスのファンのみんなと会えることは凄く楽しみ。でも、イギリスは先の話だからね。まずは高知、そして博多。そしてまた次の試合…1試合1試合全力でやっていく中で先が見えてくると思うから」。
 2008年…小橋は一歩一歩、己の“道”を切り開いていく。
 

Gスピリッツ第5号の特集&DVDは

 1・4東京ドームをもって1月12日(土)発売のGスピリッツ第5号の入稿作業はすべて終了した。そこで携帯サイトでも公開されている特集と付録DVDの内容を紹介しておきたい。
★『闘強導夢』特集
◎佐山聡が明かす小川vs橋本セメントマッチの裏側
◎18年前に起きた元祖ヌルヌル事件
◎当事者が語るUインター潰しの舞台裏
◎キラー猪木が天龍に仕掛けた“禁じ手”
◎水面下で進められたヒクソン戦
◎大日本プロレスが消されなかった理由
◎実現寸前だったパンクラスとの全面戦争
◎未遂に終わった前田日明のシュート指令
★DVD=CMLLジャパン特集
〔97年2月2日・後楽園ホール〕
▼6人タッグマッチ
リスマルク、ショッカー、ミステル・ニエブラVSピラタ・モルガン、ブラック・ウォリアー、レイ・ブカネロ
▼タッグマッチ
エル・イホ・デル・サント、ベスティア・サルバヘVSネグロ・カサス、スペル・アストロ
〔97年2月4日・京都KBSホール〕
▼6人タッグマッチ
ラヨ・デ・ハリスコJr.、リスマルク、マスカラ・マヒカVSピラタ・モルガン、ベスティア・サルバヘ、アポロ・ダンテス
〔97年2月6日・駒沢オリンピック記念公園体育館〕
▼6人タッグマッチ
リスマルク、スペル・アストロ、ケンドーVSピラタ・モルガン、レイ・ブカネロ、ベスティア・サルバヘ
〔99年8月13日・後楽園ホール〕
▼タッグマッチ
ミル・マスカラス、ソラールVSグラン・マルクスJr..、ウルティモ・ゲレーロ
〔01年1月28日・後楽園ホール〕
▼シングルマッチ
エル・イホ・デル・サントVSブルー・パンテル
〔01年2月4日・後楽園ホール〕
▼10人タッグマッチ
ミル・マスカラス、ドス・カラス、エル・イホ・デル・サント、ラヨ・デ・ハリスコJr.、ドス・カラスJr.VSアルカンヘル、ブルー・パンテル、ショッカー、折原昌夫、NOSAWA
 その他の記事、特集記事の詳しい内容は追って紹介していくので、お楽しみに!

東京ドームに思ったこと

 昨日の東京ドーム後、新宿の辰巳出版に行って1月12日発売のGスピリッツ第5号の最終作業。帰宅したのは今日の午後12時過ぎになってしまい、久々の徹夜仕事だった。でも嫌な疲れがないのは、東京ドーム大会が予想していたよりも面白かったから。
 例によって大会までの流れの作り方に問題が多くて事前の盛り上がりは今いちなど、突っ込みどころは沢山あるが、純粋に1大会として捉えた場合には素直に良かったと思う。必然性が感じられなかった新日本とTNAの対抗戦にしても、TNAの選手がちゃんと試合に取り組んで持ち味を発揮。オープニングでもクリスチャン・ケイジ=アンプリティアー、ピーティー・ウィリアムス=カナディアン・デストロイ、AJスタイルズ=スタイルズ・クラッシュと、それぞれのフィニッシング・ムーブを披露し、お客さんは純粋に歓声を上げていた。TNAの選手たちがちゃんとファンに浸透していたら、もっと盛り上がったのではないか。
 年末のIGFでのカシン戦に続いて永田と好ファイトを見せたカート・アングルは他の選手とのレベルの違いを感じさせたし、ジェフ・ジャレットもヒール的立ち回りで対抗戦ムードを煽るなどいい味を出していた。
 その他、ゼロワンMAXの田中将斗&高岩、ドラディションの吉江&竹村の参戦、レジェンド軍に藤波が加わったし、7年8ヵ月ぶりにムタが新日本に降臨して後藤を見事にコントロールするなど、バラエティに富んだ内容になって飽きることはなかった。
 まあ、多くの選手が登場して、それぞれに持ち味を出すカタログ的な大会で、味わいはなかったものの、東京ドームという大会場ではこれでいいのかもしれない。要は面白いか、面白くないかなのだ。
 メインの棚橋VS中邑は…まだまだ発展途上という段階。セミに永田VSアングルがあったから、なおさらそう見えたのかもしれないが。試合は中邑が勝ったものの、私の見方としては、棚橋の方が確実に自分のスタイル、自分のパターンを確立しつつあると思う。逆に言えば、まだ方向性が見えない中邑に無限の可能性があると言うこともできる。中邑は「プロレスは夢と希望を与えることができるものだと思う。一番凄い、一番強いチャンピオンとして戦っていきたい」と言った。これから中邑はどうやってプロレスの凄さ、強さを見せていくのか? 個人的には中邑のファイトにラリアットはいらないと思う。フォールする技はランド・スライド、ギブアップを奪う技は腕十字。そのフィニッシュに持っていくまでにどういう流れを作っていくかということで中邑の色が出るのではないか。そこにはラリアットやエルボーなどのアメリカンな技は不要だと思っている。
 どうあれ、今年の新日本には中邑で勝負してほしいと思う。そしてTNAとの対抗戦を継続させてほしい。対TNAは日本人VS外国人の面白さを再発掘するいい材料。ジェフ・ジャレットは「新日本にはいいタレントが沢山いるが、タイガーマスクと中邑に興味がある」と言っていたのだから、日本からTNAに乗り込んで行ってもいいだろう。その積み重ねによって、日米を股にかけたスケール感がある本当の対抗戦が生まれるはずだ。
 また、ゼロワンMAX&ドラディション連合軍に負けた金本が逆殴り込み宣言をしたのも注目点。考えてみれば、新日本はその他にロックアップではアパッチ、大日本、K-DOJOと接点を持っている。そうしたことを考えると、アメリカのTNA、日本ではゼロワンMAX、ドラディション、アパッチ、大日本、K-DOJOとうまく連係していけば、何か新しいうねりを起こすことも可能だろう。やはり新日本プロレスは業界のど真ん中に位置していなければいけない。

全日本の2008年ドラマがスタート

 正月恒例の2&3日、後楽園ホールで全日本プロレスの2008年ドラマがスタートした。まずはジュニア戦線だ。昨年の全日本ジュニアは中嶋勝彦が保持する世界ジュニア王座を巡る戦いと、メキシコ・アミーゴスとサムライ・ニュージャパンの抗争の2本立てだったが、昨年12・16後楽園でアミーゴスが解散。ジュニアの流れは白紙に戻った状態になっていた。2日の開幕戦でカズ・ハヤシ、TAKAみちのく、NOSAWA論外に戻った元アミーゴスはトリオでシリアスな戦いを展開した上で論外がカズ&TAKAを裏切ってMAZADAとの東京愚連隊を復活させた。これによってカズ&TAKA、東京愚連隊という2つのユニットの対立図式が出来上がったわけだ。
 さらに昨日の3日、新たな展開が生まれた。復活・東京愚連隊は西村&征矢の無我師弟コンビと戦ったが、ここに何と表に「西村、お前は男の恥だ」、裏には「無我」と書かれたTシャツを着た竹村豪氏が乱入して西村にバケツの水をぶっかける暴挙。論外、MAZADA、竹村の東京愚連隊が勢揃いしたのである。
 実は昨年12・29後楽園のエルドラド興行で論外&MAZADAのセコンドに竹村が付いていた。西村&征矢の件で全日本と無我ワールド・プロレスリング改めドラディションは絶縁状態になっているだけに、全日本を主戦場とする論外&MAZADAの傍らに竹村がいるのは「ん?」だったが、こういうことだったのだ。
「俺個人がやっていることで、それを愚連隊に手伝ってもらっただけ。俺はあいつ(西村)が憎いだけで、俺は何も変わっていませんよ。西村が人生を懸けてます。あいつに人生を狂わされたんですから。西村が憎いというだけで全日本に来ました。あいつは無我じゃない。ただの我が強い恥ですよ」
 と、竹村。全日本のリングに足を踏み入れたことでドラディションとの関係が懸念されるが、それについては、
「今年、俺は東京愚連隊でやっていきますから。それについては藤波さんにも了解を得ています。もちろんドラディションにも出ます。俺は何も変わっていません。ただ、東京愚連隊として幅を広げていくし、どこへでも出て行くということです」
 カズ&TAKAと東京愚連隊のジュニア・タッグ抗争にプラスして西村&征矢VS東京愚連隊という新たなテーマが生まれた。
 ヘビー級戦線のカギを握るのは諏訪魔のヴードゥー・マーダーズ離脱→正規軍復帰。昨年の最強タッグ終了時点からVMの在り方への不満を口にしていた諏訪魔が遂にVMを裏切って武藤と握手したのである。
「俺は本当のプロレスがしたい。汗をかいて、真っ向勝負で勝っていきたいんですよ。やっぱりトップに立ちたいから、正々堂々、力と力と勝負していきたいから。去年1年、結果を出せなかった。もう次のステップに行きたい」
 と、諏訪魔。そして次の言葉には本音が滲み出ていた。
「ヴードゥー・マーダーズ…オジキ(TARU)、その他のメンバーにも感謝しているよ。プロレスの楽しさを教えてくれたから。ただ、こうなった以上はけじめをつけて、自分の信念を貫いていきたいからね」
 05年1月8日の大阪で「今の状態では上に行けないから」と正規軍を飛び出してVM入りした諏訪魔。それ以前は“ジャンボ鶴田2世”というキャッチフレーズが足かせとなっていた。VM入りして自分というものを初めて出すことができ、ヒール・ファイトを学ぶことで幅を広げた。きっと諏訪魔にとってVMとしての活動は楽しくて、伸び伸びとでき、そして充実していたと思う。だが、全日本のトップに立つことを考えれば、31歳になった今が重要な転換期。今回のベビー・ターンは正解だろう。
 2008年、諏訪魔が全日本の中心に立つ時が来た!

充実の大日本プロレス

 昨日は私にとって2008年仕事始め。まずはGAORA全日本プロレス中継の解説のため、午前10時半には後楽園ホールへ。そして午後7時から大日本プロレス取材のために再び後楽園ホールへ。いきなりの昼夜興行だ。
 全日本については今日3日の興行も含めて、明日書きたい。一方の大日本プロレスだが、チケットが完売2200人(主催者発表)のお客さんが集まった。ここ2~3年の大日本の充実ぶりに対するファンの信頼、期待を物語る現象だと思う。
 若い小幡優作がマンモス佐々木&シャドウWX相手に頑張り、師弟戦隊メンズ・レンジャイVSヌルヌル・ブラザースで笑わせ、飯伏VS井上のインディペンデント・ワールド世界ジュニア戦は、井上の意地と飯伏の技巧が火花を散らした。
 セミのBJWタッグ選手権では、デスマッチ・ファイターの印象が強い貴&宮本が王者の関本&義人と真っ向勝負。特に宮本のデスマッチで培った折れない心は後楽園ホールのファンの心を揺さぶった。この2チームの戦いは今後、大日本の名物になってくるのではないか。そしてメインの蛍光灯デスマッチでは、6日の桂スタジオで伊東のデスマッチ王座に挑戦するMASADAが大張り切り。メリハリの利いた、いい大会だったと思う。
 大日本のデスマッチ路線が過渡期にきているのは事実。今年は蛍光灯のインパクトだけでは通用しないだろうし、かといって過激になり過ぎると、大日本のデスマッチの根底にある清々しさが消えてしまうだろう。今後、デスマッチ路線をどう進めていくかという大きなテーマを抱えた年である。だが、今の大日本の魅力はデスマッチだけでないのも事実。デスマッチという大看板をどう進化させて、その他の要素の充実ぶりを継続&アピールしていくかに注目していきたい。

Gスピリッツ第5号の表紙です

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 10日後の1月12日(土)に発売されるGスピリッツ第5号の表紙を公開します。写真は今から9年前の1999年1月4日、東京ドームにおける橋本真也VS小川直也。私事を書かせてもらえば、このドームは私にとって週刊ゴング編集長として取材した最後の大会でもある。
 なぜ9年も前の東京ドームが表紙なのか? もちろんGスピリッツ第5号では大晦日の『ハッスル祭り』や2日後の1・4東京ドームも取り上げるが、今回のテーマは東京ドームで繰り広げられた新日本と外部との戦い。今年のドームにしてもTNAとの対抗戦が主軸になっているが、かつての新日本と他団体との絡みは、ビジネスの部分とガチンコの部分が複雑に絡み合ったものだった。表紙にした橋本VS小川のセメントマッチも新日本とUFOの対抗戦の中から生まれたものである。
 あの橋本VS小川の舞台裏は? その他、新日本が手掛けた様々な対抗戦を、新日本側からではなく、新日本と戦った団体サイドから斬り込んでいる。改めて、いろいろな意味での新日本の凄さを知ってもらえるだろうし、対抗戦がいかに緊迫感に満ちたものなのかをわかってもらえると思う。
 その他の詳しいコンテンツや、私自身の取材の話は後日、書いていきたいと思います。

謹賀新年

 2008年となりました。明けましておめでとうございます。
 それにしてもプロレス界は本当に区切りがない。私の場合は07年最後の取材は『ハッスル祭り』だったが、その後の夜8時から後楽園ホールで『プロレスサミット』があったし、年明けの午前2時から新木場で『プロレス・ターミナル』、これから午後2時には後楽園ホールでゼロワンMAXの興行がある。さすがに私も今日は正月休みということで実家に帰って両親、妹一家、長野で新聞社に務めている弟と会うつもり。明日、後楽園ホールでスタートの全日本プロレスのGAORA解説が仕事始めとなる。
 昨日の『ハッスル祭り』については1月12日(土)発売の『Gスピリッツ』第5号で斬り込むので、そちらを呼んでください。すでに携帯サイトでは公開していますが、明日はこのダイアリーでも表紙を紹介します。ということで、本年もよろしくお願いします!