『月刊Gスピリッツ』の表紙です!

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 本日3日午前0時にモバイルGスピリッツ公式携帯サイトで表紙が公開されたので、私もダイアリーで紹介しよう。ただし、データではなく、デジカメで撮ったものなので、クォリティーは御勘弁ということで…。
 ハイ、表紙は小橋建太です。モノクロの表紙は意外だったかもしれないが、中身も写真の使い方やデザイン等、従来のプロレス雑誌のイメージとはかなり違うものになっていると思う。もちろん一番重要なのは内容。詳しいことはモバイルGスピリッツ公式携帯サイト=http://bemss.jp/g-spirits/で毎日チェックしていただくとして、表紙に出ているもので私が担当しているのは天龍源一郎とのハッスルを巡る激論、武藤敬司とケンドー・ナガサキの師弟対談、そして保永昇男もの。その他にも記事を書いているが、それらについての後記は発売後に改めてこのダイアリーで書かせてもらおうと思う。
 9月5日の発売まで、あと2日!

明日への悔し涙

「自分がこんなにも弱い奴なんだと思い知らされました。何年かかってもいいから、僕は絶対に強いプロレスラーになりたいと思います。将来的には佐々木さんを超えるようなプロレスラー、日本を代表するようなプロレスラーになりたいと思います」(山口竜志)
「最後のメインを任されたのに負けてしまって、申し訳ありませんでした。こんなちっぽけな僕ですけど、少しずつ強くなって、大きくなっていきます」(中嶋勝彦)
 昨日のディファ有明における健介オフィス興行第2弾で、若き健介の弟子2人は悔し涙を流した。
 まずは健介オフィス生え抜き第1号の竜志がデビュー戦で諏訪魔にアタックした。竜志は拓殖大学レスリング部の出身で、去年は全日本選手権優勝、インカレグレコ優勝、全日本学生グレコ選手権優勝の実績を持つ。昨年9月20日に馳浩と共に健介オフィスの道場を訪れ、11月28日に入団した。諏訪魔、ブルート一生に続いて馳がプロレス界に送り込んだ逸材だ。ちなみに竜志と諏訪魔は、竜志が大学に入学した年に諏訪魔が全日本プロレスに入団したため、ほとんど面識はないという。
 健介オフィスの厳しい練習に耐えてデビューを迎えた竜志は、内心では少し自信があったと思う。入門時99キロだった体も110キロに作り上げた。だが、そんな竜志を諏訪間は木っ端微塵に叩き潰した。今はブードゥー・マーダーズでヒール・ファイトを繰り広げる諏訪魔だが、この日は新人相手に真っ向勝負。グランドで動きを封じ、サブミッションで締め上げ、ラリアットでぶっ倒す。そしてフォールにいかずに「どうした?」「起きろ!」と檄。ぶっ潰す一方では竜志の闘志を引き出す諏訪魔のファイトは、アマレス出身の先輩としての愛情に溢れていたと思う。ぶっ潰すことを望んでいたのは健介と北斗。「潰されたことのない人間は、人を潰すこともできない」が北斗の持論なのだ。
 こうした諏訪魔に対して、竜志のファイトは、本来の生真面目さが出てしまった。竜志が入門する時に健介は馳にアマレスでの強さよりも、その性格を聞いたという。ファミリーでやっている健介オフィスにとっては、いくら強くても人間的にNGだと、ファミリーの和を崩すから駄目なのだ。そして竜志は健介と北斗のメガネにかなった。だが、真面目さがリング上に出てしまうと、レスラーとしてはマイナスになることもある。諏訪魔の張り手やエルボーに反撃することで、ようやく竜志の感情が発露されたが、これからの課題はいかに弾けられるかだ。ただマサ斎藤直伝のバックドロップ、諏訪魔のスロイダーをこらえて逆にスロイダーを決めたあたりは、並みの新人ではない。この日の悔し涙を糧に弾けてほしい。
 メインを任された勝彦は145キロのROH世界王者・森嶋猛相手に左右のローで攻めていくなど、考えたファイトをやっていた。だが、結論から言えば、森嶋が王者戦術でコントロールした試合だった。スピードも森嶋のペースだったし、勝彦が何を仕掛けてもパワフルな1発でアッという間に逆転してしまう。逆転する自信があるからこそ、森嶋は勝彦の技をすべて受け止めたのだろう。挑戦者の持ち味を引き出すというのは、まさにアメリカのチャンピオンの戦い方だ。25日にマンハッタンでブライアン・ダニエルソン相手にROH王座16度目の防衛を果たし、31日には広島で杉浦と30分時間切れ、そして朝6時に起きて帰京して勝彦相手にROH王座17度目の防衛に成功し、今日は名古屋…こうしたスケジュールをこなせる森嶋は一人前のチャンピオンである。
 勝彦が涙を見せたのは単に負けたからではない。試合終盤、森嶋の攻撃の重さに意識が吹っ飛んで試合が組み立てられなくなってしまったこと、森嶋にバックドロップを出させるまでもなく負けてしまったからではないか。メインを任されたのに試合をコントロールできない、相手が得意技を出すまでもなく負けるというのはレスラーにとって、これほど屈辱的なことはない。これもまた勝彦にとってはいい経験になったと思う。
 さて、アニマルとパワー(健介)のヘル・ウォリアーズと近藤&ヤッシーの試合だが、これはウォリアーズとヘルレイザーズの世界として理屈抜きに楽しめた。近藤がアニマルに扮し、ヤッシーがパワーに扮してヒール・ウォリアーズとして出てきたのもよかった。しんみりせずにカラッとホークを追悼できたのだから言うことなしだ。