これが今のノアのメイン

 一昨日の日曜日、昼の全日本のあとは夜からノアの8~9月シリーズ開幕戦だ。この1年でノアの風景はさり気なく、実は急速に変わってきている。今シリーズの軸がGHCヘビー級選手権次期挑戦者決定リーグ戦ということもあるだろうが、この日のセミは丸藤VSヨネの公式戦、メインは森嶋VS潮﨑の公式戦だった。そこには欠場中の小橋はもちろんのこと、三沢、秋山、田上は入っていないのである。
 少なくとも森嶋VS潮﨑のメインは1年前では考えられなかった。当時のことを考えると、森嶋は「爆発すると凄いけど、出来不出来の波が激しすぎる」と言われていたし、潮﨑に至っては「どう持ち上げても、小橋の後継者には無理があるなあ」という感じだった。その2人が違和感なくメインを務めたのだ。
 森嶋は今やROH世界王者として日米を股にかけて怪物パワーを爆発させてノリノリ。対する潮﨑も予想以上に頑張った。森嶋のスーパーヘビーの猛攻に耐えて145キロ(実際はもっとあると思われる)をジャーマンで完璧に投げ、ブレーンバスターの体勢からファイナル・カットに入るオリジナル技ゴー・フラッシャーも決めた。そして何よりも技に頼らずファイトが骨太になったのがいい。気迫も出ていた。昨年12月の武道館でわずか4分45秒でボロ負けした時とは大違い。最後はまたもバックドロップに敗れたが、18分8秒の熱闘だった。
 思えばこの1年、潮﨑は辛酸を舐めてきた。小橋が欠場となった7・16日本武道館では鈴木みのるとの一騎打ちというチャンスを掴んだが、まったく相手にされず完敗。12・23ディファ有明では丸藤と一騎打ちをして「潮﨑は今、若さと顔で応援されているけど、今のままだったら壁にぶち当たる。オリジナルがない。小橋建太が帰ってきたら存在意義がないよ。今、上で試合を組まれているけど、俺ら…KENTA、森嶋、力皇とはレベルが違う。今のままじゃ通用しない」と駄目出しされ、年が明けた1・21武道館では秋山の可愛がりを受けた。「小橋建太の真似をするなら、歩んできた道も真似しなきゃ駄目だ!」と秋山の言葉も厳しかった。
 だが、今の潮﨑を小橋のコピーと見る人はいないはず。小橋欠場から「小橋さんからの独立」を宣言していた潮﨑はコツコツと自分を磨いてきたのである。
「僕の力が足りなかったですね。善戦した? いや、森嶋さんはまだ余力がありましたよ。それが悔しい」
と試合を振り返った潮﨑。その悔しい気持ちがある限り、まだまだ潮﨑は伸びていく。小橋が復帰した時、その反対側のコーナーに逞しく成長した潮﨑がいてほしい。
 

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