異次元空間でも…みのるはみのる!

 新宿FACEで月1回開催される月刊カス野郎プロレス『カスイチ』は、一度観たら結構ハマる。意外な大物ゲストが登場するし、軸となっているTARU、近藤修司、ブラザー・ヤッシーのブードゥー・マーダーズとは違う一面が見られるからだ。近藤には「普通の試合は凄いが、エンターテインメントはまだまだ…」ということで今後、エンターテインメントへの道が用意されそうだし、TARUは谷嵜なおき相手に厳しい父親のような試合をみせていた。
 あらかじめ告知されていた大物ゲストは邪道&外道で、双子のバラモン兄弟と対戦。バラモン兄弟を掌に乗せ、最後はスーパーパワーボムで一蹴した邪道&外道は、
「元祖兄弟タッグ? 舐めんじゃねぇ。俺たちは20年、兄弟としてやってんだ。あいつらがランドセル背負って、鼻たらしてる頃からやってるんだ」(邪道)
「俺たちにツバかける元気は認めてやる。でも、そのあとどうなるか? 1万倍返しだ!」(外道)
 と余裕の言葉。そう、邪道&外道はTPG(たけしプロレス軍団)の新人オーディションから20年間も一緒にやってきた。遠回りのプロレス人生だったが、今や日本を代表するタッグチームに。バラモン兄弟にとっては貴重な体験だっただろう。
 さて、この日のメインは大鷲透プロデュースの“オールスターちゃんこランブル”。カスイチ常連の大鷲、ヤッシー、菅原、KAGETORAが人脈を活かして普段参加している団体から選手を招待して行なう時間差バトルロイヤルだ。まず大鷲の招待選手はDDTの大家健(客席からブーイング)、菅原の招待選手はゼロワンMAXの浪口修(客席からエーッ?の声)、KAGETORAの招待選手はラッセ(これは拍手が)、勝手にバトルロイヤルに参加したバラモン兄弟が勝手に招待したのは666の怨霊&ラム会長(盛大な拍手)、そして…ヤッシーが招待したのは鈴木みのる!(場内騒然!)
 みのるがリングインすると、他の選手は場外に避難。リング上に残っていたのは女子小学生のラム会長だけだった。みのるとラム会長の視殺戦というのは凄い絵だ。ラム会長はビンタ一閃! みのるが凄い形相でラム会長の頭を掴むと、客席からはその大人気ない態度に大ブーイング。ラム会長は怨霊のアシストを得て、みのるに619を決めた。これは事件だ! 怒りのみのるは怨霊をオーバー・ザ・トップロープでぶん投げて失格にさせると、再びラム会長の頭を鷲掴み。毒舌と気の強さが売り物のラム会長も遂には泣き出してしまった。当然、客席からは大ブーイング。さすがに困ったみのるはラム会長によみうりランドの優待券をプレゼントして機嫌を取る。「お前、案外いい奴だな。付き合ってやってもいいんだぞ。よみうりランドなんて今さらダサイけど、せっかくだから行って来るよ」とみのるに告げたラム会長は試合を放棄して控室に帰ってしまった。うーん、みのるVSラム会長もとりあえずは成立するのだ。
 だが、もっと凄い絵が待っていた。最終的にリングに残ったのは、みのると男色ディーノ。これもある意味で夢の対決である。ディーノの濃厚なキス攻撃に対して、みのるは逃げることなく腰に両手を当てて仁王立ち。“ファイト1発!”を食らう場面もあったが、バチバチのチョップ合戦に持ち込み、最後はスリーパーからゴッチ式パイル…と思いきや、一瞬考えたみのるは、その手を離すと、ディーノが脱いだタイツを履いて、その中にディーノの頭を突っ込んで、改めてゴッチ式の男色ドライバー! 見事なフィニッシュだった。
「いつもと違う空間? 別に違わねぇよ。やることはいつもと一緒だ。相手がマスクしてようが、ペイントしてようが…オカマ(ちなみにディーノはオカマではなくゲイ)だろうが、やることは一緒だよ。キス攻撃? あんなもんは俺には効かねぇよ。くだらねぇこと聞くな、バカ!」(みのる)
 
 「やることはいつもと一緒」とは言っても、相手のキャラクターを拒絶しないのがみのるのセンス。その上で相手の強烈なキャラクター以上に“鈴木みのる”の毒を出して“みのるワールド”にしてしまうのだから凄い。16日には後楽園ホールのOZアカデミー興行でAKINOと組んでVSダイナマイト・関西&エル・ブレイザー、18日には新木場の橋本友彦興行で東京愚連隊(NOSAWA論外&MAZADA)を率いて橋本友彦、大日本デスマッチ王者の佐々木貴、ランス・ホイトと戦うが、
「女子、デスマッチ王者? そんなもん関係ねぇ。リングに上がること自体がデスマッチなんだよ。パートナーも対戦相手も、みんな後悔すると思うよ。俺を呼んだら痛い目に遭うことを覚悟しとけよ」(みのる)
 今のみのるはどんなプロレス、どんな相手も俺流に消化してしまう。いつ何時、誰とやってもみのるはみのるなのだ。
 

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