MVPはSHINGO

 世界最先端のプロレスを見せるというドラゴンゲートの『WRESTLE JAM』は、本当に面白い逸材を紹介してくれる。昨年に続いて2度目の開催となったが、今年の目玉はCIMAがイギリス遠征で「こいつをヨーロッパに埋もれさせるのはもったいない。ドラゲーの制空権を塗り替える逸材!」と惚れこんだPAC、今年5月20日にカリフォルニア州バーバンクでCIMAの挑戦を退けてPWG世界王座を防衛しているエル・ジェネリコの2人だ。
 確かにPACの空中殺法は凄かった。トルニージョ式(きりもみ式)のケブラーダに、フィニッシュはこれまたきりもみ式の360シューティングスター・プレス。それもいっぱいいっぱいではなくて自分の体をコントロールできているから、安定感がある。まだ20歳…キャリア不足は否めないが、経験を積めばドラゲーの制空権を手に入れることができる男だ。
 ジェネリコはヒョロッとした長身に、モッチーが「まるで50年前のマスクマンですね」と笑う冴えないマスクを被った男だが、そんなトホホなルックスとは裏腹に身体能力の高さを証明。トップロープに飛び乗ってのケブラーダは鮮やかだった。
 そんな中で昨日の後楽園ホール大会のMVPは鷹木信悟ことSHINGO。元ROH世界王者オースチン・エイリースに勝ったのである。昨年5月から約1年間、ROHで修行したSHINGOだが、エイリースとはタッグで2~3度当たっただけ。ハッキリ言って格が違った。そうした中での勝利。しかもパワーで押しまくるのではなく、緩急をつけた攻守で約18分間、観客の目を釘付けにした。そこにいたのは、まさしくROHのSHINGOだった。
「今日の勝ちはメチャクチャ大きいです。相手は元ROHのチャンピオンでしたけど、ROHに行って進化して帰ってきた以上は負けられなかったです。“JAMでやるんだったら、トップの人とやらせてほしい”って会社に直訴していたんで。今、ニュー・ハザードは僕とサイバー・コングだけなので、負けたらニュー・ハザードの存在感が落ちるというプレッシャーもありましたけど、追い込まれた状態でどこまで力を出せるかが勝負だと思っていたし、これからも追い込まれながら成長したいと思います」
 と、SHINGO。
 ドラゲー新世代ユニットとして始動したニュー・ハザードだが、YAMATO、B×Bハルクが怪我で相次いで戦線離脱したため、この日のメインの1万ドル争奪なにわ式イリミネーション8人タッグ3WAYマッチにもSHINGOはエイリース戦に続いて連続出陣した。そうした気迫がファンの心を掴んでいく。
 昨年の秋だったか、某トップ選手が「ウチもハルクや信悟が上にきてくれないとヤバくなりますよ」と言っていたが、鷹木信悟はキャリア3年弱にして真のトップグループに食い込んできている。

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