昨日の東京ドームの意味は…

 新日本と全日本の創立35年合同興行という形で行なわれた昨日の東京ドームはファンの目にはどう映ったのだろうか?
 観客動員数は史上最低の28000人。とはいっても、最初からスタンド席を潰していたから実質上の満員。これは昨年秋の段階でドーム興行をやるかやらないかという中での“決定”だったから、弱気になってしまったのだろうが、ここは勝負してほしかった。「より多くの人にプロレスを見てもらって、満足したなら次は知り合いを連れてきてもらう」というのがドーム興行の本質だからだ。コンパクト化してもドーム興行がやれるという企業努力は認めるが、次回は全席解放する本来のドーム興行であってほしい。
 さて、試合だが、私自身は肩肘を張らずに楽しめた。新日本と全日本の選手の絡みはお互いの持ち味が出ていたと思う。ただ、お互いの持ち味が出ていたということは、対抗戦的なムードがなかったとも言える。やっぱり両団体が絡むなら、ギスギスした緊張感を味わいたいのもプロレスを見る者の性。その意味では、川田VS中邑が私的には良かった。
 さて問題は武藤&蝶野VSテンコジだ。最後に橋本真也が降臨するというのは凄い反則技である。高山が「亡くなった人を引っ張り出すのは今回限りにしてほしい」と言っていたが、私もそう思う。
 だが、今回の興行の目的が両団体35年のメモリアルであり、新時代への一区切りだったと解釈すれば、それも納得できる。この1・4東京ドームを機に、プロレス界は過去と決別し、まっすぐに未来に向かって走っていく。そのための橋本真也ならヨシだ。
 武藤は昨年にインタビューした際にも「その後は自分たちの力でやっていかなければ、共倒れになる。それぞれに企業努力して切磋琢磨するのが本来の姿」と言っていたが、昨日の大会後もそれをハッキリ口にしていた。昨日の東京ドームはメモリアルであり、一夜限りの幻。これから両団体は、プロレス業界は現実の明日に向かって精進していかなければならない。

いよいよ明日、東京ドーム

 明日は新日本と全日本の威信をかけて…と言っても大げさではない東京ドーム大会。お互いに水面下でどんな思惑を持っているにしろ、老舗2団が合同興行という形を取る以上は失敗は許されない。
 さて、現在はいいムードになってきていると思う。ロイヤル・チケット2万円は完売。以前まで東京ドーム大会は3万円からだったが、この値下げもよかったのではないか。今の世の中の景気からしたら、2万円は適正価格だろう。
 そしてリング上のムードもいい。昨日は棚橋とケアのIWGP調印式、今日は鈴木と永田の三冠戦調印式が全日本のリングで行なわれたが、対決ムードがグッと盛り上がった。全日本の会場ということで、あの棚橋にブーイングが浴びせられ、永田には当然(?)ブーイング。昨日は試合でも棚橋とケアが前哨戦で真っ向からぶつかり合い、今日は調印式の席上、永田が握手と見せかけて口に含んだ水を鈴木の顔面に噴射、鈴木がブチ切れるという一幕もあった。今日のジュニア・ヘビー級バトルロイヤルには新日本勢も参戦し、全日本&新日本正規軍とブードゥー&CTU連合軍の対立図式もできあがっている。
 武藤は今回の興行に際して「潰し合いの対抗戦は古い」と言っていたものの、やはりファンは両団体に分かれて熱くなる。これは久々の感覚だ。明日の東京ドームは、私も久々にワクワクしている。週刊ゴング誌上では2試合をリポートすることになっているので、9日の発売日をお忘れなく!

ファミリーの力

 今日は2007年の仕事始め。午後12時スタートの全日本・後楽園ホール大会のテレビ解説だ。毎年1月2日に後楽園ホールに行くと「1年の始まりだなあ」と思うし、最強タッグが開幕すれば「今年も終わりだなあ」と思う。季節感がない我々の仕事の中で全日本プロレスは季節を感じさせてくれるのだ。
 さて、今日の主役は半年ぶりに復活した健介。7月2日のBMLで左目眼窩底骨折の重傷を負いながら、翌3日には全日本の大田区でヤッシーと一騎打ちを行ない、9日には『全日本夏祭り』に出場、14日に入院しながらも、それを隠して16日には一時退院してノアの武道館で高山復帰戦のパートナーを務めて、翌17日に怪我による長期欠場を発表。本当に律儀な男である。
 この半年の欠場はいろいろな面で大変だったと思う。健介オフィスを株式会社にしたばかりで大黒柱の欠場は経済面でも大きかっただろう。北斗は多くのテレビ番組に出演、リング上では勝彦が踏ん張った。何より凄かったのは、この半年、北斗の暗い顔を見なかったことだ。彼女はいつも明るく前向きに笑顔を振りまいていた。今回の健介復帰は、本人の努力+ファミリー全員の力である。
 TARU&ヤッシーとのタッグ対決を制し、バトルロイヤルでも優勝して最高の笑顔を見せた健介。北斗と勝彦もいい笑顔を見せてくれた。ファミリーの力は偉大なり!新年早々、幸福な気分にさせてもらった。きっと今年の健介は、この半年の分も爆発するに違いない。ただ、真面目な男だけに、くれぐれもイレ込み過ぎての怪我には注意してもらいたい。とりあえず、健ちゃん、おめでとう!

謹賀新年

 2007年になりました。明けましておめでとうございます。
 さて、私の元旦は、久々に実家へ。小佐野家が全員揃うのは実に9年10ヵ月ぶりのこと。妹ファミリーとは去年の夏に会っているが、長野の新聞社にいる弟と会ったのは、彼が社会人になってから初めてだった。そして今は『お笑いウルトラクイズ』を見終わったばかり。本当にフツーの正月を満喫したわけだ。
 これで気分を切り替えて、明日の全日本・後楽園のテレビ解説が仕事始め。とりあえず9日まではスケジュールがビッシリになっている。
 果たしてプロレス界に明るい未来があるのかはわからない。でも、レスラー、関係者、マスコミ…それぞれが、それぞれの立場で努力しているのは確か。グダグダ理屈をこねくり回すよりも、まずは行動しなければ何も始まらない。
 私自身はこの業界でどんな役割りを果たせるかはわからないが、プロレスならではの醍醐味を様々な形で発信することが仕事。仕事に誠実でありたいと思っている。皆さん、今年もよろしくお願いします。