伝統

 昨日は近くの会館でやっていた演芸を見に行った。落語、漫才、漫談、浪曲など、いろいろあったが、一番印象に残ったのは漫談家・宮田章司さんの江戸売り声。
 売り声とは「イーシヤキ~モー、ヤキタテ!」などの口上みたいなもの。私の子供の頃は金魚屋さんとか竿竹屋さんとか、いろいろいたが、今はほとんど見なくなった。それを舞台で再現しているのが宮田さんで、この売り声をネタにしているのは、日本で宮田さんひとりだとか。
 朝顔の苗売り、飴売り、納豆屋、おでん屋、カリン糖売り、屑屋、薬屋…など、様々な売り声を再現してくれた。お客さんは年配の方が多く、みんなウンウンと頷いていた。
 気付けば、知らないうちに失われていく伝統は多い。今73歳の宮田さんは80歳まで現役でやると言っているが、宮田さんの後にやる人がいなければ、いずれ『売り声』という伝統は忘れ去られてしまうだろう。
 古くても残したいもの、残すべきものは沢山ある。それはプロレスにも言えること。ここ数年、昭和プロレスという言葉が多く使われるが、それは懐古趣味だけでなく、昭和プロレスを伝承しなければという危機感も大きいと思うのだ。

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