ケンゾー、WWE解雇

 日本ツアーが終わったと同時にWWEはリストラの嵐。日本ツアーに参加してマット・モーガンなどは、帰国してすぐに電話で解雇を言い渡されたというから、本当にシビアだ。
 そして日本人選手でもリストラ組が出てしまった。今年の2月末に内臓疾患のために長期療養し、ようやくカムバックが決まっていたケンゾーである。ケンゾーはスマックダウンからRAWへの移籍が決まっていたが、RAW移籍の通達の2日後に今度はリストラ通告だったというからたまらない。WWEのギャラは高いが、いつリストラされるかわからない。契約内容にもよるが、リストラ通告と同時に働くリングがなくなってしまうというのが現実なのだ。
 私がケンゾーと喋るようになったのはWJ時代に一緒にサムライTVに出演してから。私が週刊ゴングの編集長を降りた99年の4月に新日本に入団し、00年1月4日のデビューだったから、それまで個人的な接点は生まれなかった。で、いざ喋ってみるとケンゾーはユニークな感性の持ち主だった。すでにWJの経営悪化がマスコミの間では囁かれていた時期だったが、
「だいたいウチはインディーなんだから。それをメジャーと勘違いしてるから駄目なんですよ」
 と平気で言っていた。また、
「俺、大仁田さんとデスマッチやってもいいなと思ってたんですけど、この間、冬木選手の追悼試合の橋本さんと金村さんの電流爆破マッチをビデオで観て、これには勝てないなと思いましたよ。だって俺、感動して涙が出ましたから」
 などとも言っていた。その感覚が、新日本のエリート出身とは思えず、興味をそそられた。
 今年1月にゴングでアメリカン・レスリング・ゴングという増刊号を作る際、ケンゾーにWWEイラク遠征の日記と写真をお願いしたが、日記はほとんどリライトせずに使える、味のある文章だったし、写真のセンスもバッチリ。「さすが東海テレビ出身!」と思ったものだ。
 何か人にはないセンスと才能が感じられるケンゾーだけに、ここで日本に帰ってきたらもったいないと思う。米インディーでは生活も辛いだろうが、TNAという選択肢もあるだろうし、違う味があって、なおかつスケールの大きな国際派のレスラーになってくれることを願うばかりだ。

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